非日常的な舞台装置である仮面舞踏会

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退廃主義的な出会いと言えば仮面舞踏会は憧れる人も多いだろう。仮面舞踏会の出会いというのは社交界に参加できるだけの一定の身分の男女であるというフィルターがある上で,誰かわからないが会話だけでお互いの興味関心を確かめ合うというものだ。さらに顔を隠すことで昼間の自分と違う自分になり,大胆になれるという効果が期待できる。

出会いにおいて舞台装置のフィルターは大事だ。街中でのナンパが難しいのは,まったく相手の情報や今急いでいるのかかどうかなどがわからないなかで,服装と容姿と声かけの雰囲気だけで判断するしかないからだ。

これが一昔前のセンター街であればチャラ男な恰好しているだけで,わかりやすい記号化され,チャラ男を求めている女性達とのマッチングは容易になる。医者のパーティであれば,男性は容姿を気にする必要は無くなる。医者という前提で会話が始まれば,その会話の中身で相手の女性も判断してくれる。

本質的な理解から始まるネットの出会い

その点現代においては最高の出会いの舞台がある。それはネットの世界だ。かつてのパソコン通信最大手のAOLを舞台にしたメグ・ライアンとトム・ハンクスの出会いの映画「ユー・ガット・メール」あたりから社会的認知も高まったと思うが,相手がどういう人物かの基本情報を確認した上で,メールやチャットの会話でお互いを確かめ合うということができる。match.comやヤフーパートナーのようなマッチングサイトやfacebookであれば住所や年齢,職業など基本的なフィルターもかけることができる上に,実際に出会う前にある程度お互いのことを理解できる。

もちろん容姿は重要ではあると思うが,何も情報が無い状況ではあまりにも容姿の第一印象だけからの判断になる。退廃主義的かどうかの判断はそれだけでは難しい。外見が美人だから,エロそうだからだけで女性が退廃主義的かどうかを判断するのは難しいだろう。やはり相手が一定レベルの知性を持っているか,どんな価値観でライフスタイルを送っているかを事前のメールやチャットで理解できれば,退廃主義者かどうかは判断できる。性癖すら会う前から理解してもらえることもできる。最初のデートの設定もその情報をもとに行うことができれば,お互い楽しい時間をすごせる確率はぐっと高まる。

退廃主義者が磨くべきデジタルコミュニケーションスキル

ネットでの出会いは非日常の出会いでもあるため,メールやチャットの中で女性が大胆になれそうな相手であることを確認してもらえれば,最初のデートから女性が普段見せていないようなエロスをいきなり出してくることも十分にあるだろう。逆に言えば肩書きや容姿だけではダメということでもある。退廃主義紳士を目指すならデジタルコミュニケーション能力を十分に磨くべきだろう。

現代の仮面舞踏会はネットの世界で毎日開催されているのだ。