伝統あるイベントに新たな歴史が刻まれることに
WESS(ワールド エンデューロ スーパー シリーズ)が成立したのが2018年、そしてFIM(国際モーターサイクリズム連盟)のハードエンデューロ世界選手権がスタートしたのが2021年です。レッド ブル ルーマニアックスはそれらシリーズ戦がはじまるはるか前の2004年より、ルーマニアのシビウで開催されてきました。
5日間、過酷なルート設定で競われるルーマニアックスですが、来シーズンの2025年から電動車を対象としたクラスが新設されます。クラス名は「eMoto(イーモト)」。熟練の強者対象のエキスパートと、トレイルランを楽しみたい人向けのホビーレースの2つに区分されています。
来夏とだいぶ先の話ではありますが、どれだけのライダーが電動車でルーマニアックスに挑むことになるのか、エントリーリストが明らかにされる日を楽しみに待ちたいですね!
あのスターク フューチャーが、エンデューロにも力を入れています!!
先日お伝えしたとおり、英国アリーナクロス選手権でICE(内燃機関)搭載車を抑えてチャンピオンになったスターク フューチャーは、モトクロス同様にエンデューロにおける電動車参戦にも熱心です。
上掲の記事の「バトル オブ バイキング」での勝利に続き、スターク フューチャーの電動モデル、バーグを駆るエディ カールソンは8月にドイツで行われた「エンデューロクロス カイザープファルツ」にて優勝しています。3位にもスターク フューチャーのエンデューロ開発に協力するタディ・ブラズシアクが入り、2台のバーグを表彰台の前に並べることに成功しました。
2007年にトライアルからエンデューロに転向したT.ブラズシアクは、エルツベルクロデオ、FIMスーパーエンデューロ世界選手権、AMAエンデューロクロス選手権、そしてXゲームスなど数々のビッグイベントで活躍した名手ですが、近年はスターク フューチャーの電動エンデューロ車開発に大きなモチベーションを覚えて活動しているようです。
先日スターク フューチャーは同社のYouTubeチャンネルに、ブラズシアクがバーグの6.5kWhバッテリーをエンデューロ向け48馬力、50%回生ブレーキのセッティングでどれだけ早く電欠させるか・・・という興味深い動画がアップされていました。
今のところスターク フューチャーの活躍のみ目立っていますが、電動車のポテンシャルが競技の世界でアピールされる機会が増えれば、ほかのブランドからの参戦も期待できるでしょうね!