ついにこの時を迎えることになりました。2024年8月16日、AFT: アメリカンフラットトラックは来たる2025シーズン以降の公認エンジンリストを発表。そのなかにはレース専用エンジンであるところのホンダRS750D・ハーレーダビッドソンXR750・インディアンFTR750の名が記されていません。来期からのスーパーツインズマシンは、水冷800cc・空冷900ccを上限とした市販公道用車両のエンジンのみを使って競われることとなったのです。

先週コラムが公開した半日後の深夜、AFTはペロっと公認リストを発表。

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTS "レースプロモーター" のハヤシです。いやぁ思ったよりも動きが速かった。AFT発表の公認エンジンリストはちょっと見づらいけれど以下の通り。各社パラレルツインモデルが (ほぼ) 出揃っている昨今、Vツインよりコンパクトなマシンが主流になっていくのかもしれません。

2016年にデビューし、その年の最終戦が初の実戦投入となったインディアンFTR750は、これまでのべ45名のAFTプロライダーが搭乗。今日までの公式戦135戦中101戦で勝利 (勝率75%) 、129戦で286の1〜3位表彰台を獲得 (登壇率96%) する破竹の戦績を納め、名実共に現代アメリカンダートトラックレースシーンを象徴する存在でした。

今回公開されたエンジンリスト、インディアンには水冷1,000cc級のスカウト・シクスティというモデルがありますけど・・・これをレギュレーションに合致する800ccまで排気量ダウンし、新たなマシンを作る気・・・メイカーにあるのかどうなのか。

FTR750の開発当初からすべてのテスト過程に参加し、ファクトリーチームとは異なるアプローチでインディアンと共にこの8年間を戦ってきたディフェンディングチャンピオン、ジャレッド・ミースの去就なども非常に気になるところです。

パラレルツインといったらこのスタイルが主流になるのかもしれません

今期インディアンFTR750はジャレッド・ミースとブランドン・ロビンソンがそれぞれ3勝で6勝、続くメイカーはヤマハが5勝、KTMが2勝。インディアンとハーレー以外のメイカーが採用するパラレルツインエンジンがこれからのトレンドになる流れは間違いないので・・・

こんなシャシーにそれぞれのエンジンを積むスタイルが主流になっていくことでしょう。RSとかXRみたいな、左右いずれかサイド出しのアップタイプマフラー、飛び出すキャブレターとキノコ型のでっかいエアフィルターなどはクラシック / ヴィンテージスタイルに分類されちゃうんでしょうね。

FTR750に続く新たな "ゲームチェンジャー" がいつどんなかたちで現れるのか、これから注目していきたいと思います。まぁコンペティション専用マシンを放逐するという手法もタイミングも間違っていて、いよいよAFTオワタ!と仰ってる現地有識者もけっこうおられますけどね・・・。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!