昨年春、CR Electric プロトタイプの記事で、欧州参戦のウワサに触れましたが
Lawrenceは昨年の東京モーターサイクルショーの記事で、ホンダが電動モトクロッサーであるCR Electricプロトタイプ を使って、欧州のイベントに参戦することを計画している話を、あくまで噂話としてお伝えしました。この度のFIM E-エクスプローラーの公式発表は、それが単なる噂話ではなかったことを証明？ したことになります。
昨年の秋には、CR ELECTRIC PROTO（シーアール・エレクトリック・プロト）の名で、ホンダの電動モトクロッサーは10月28〜29日にオフロードヴィレッジ（埼玉県川越市）で開催された全日本モトクロス選手権IA1クラスに参戦。そのハンドルを託されたトレイ・カナードが、2位/DNF/DNFというリザルトを残したのは記憶に新しいです。
ライダーには、トーシャ シャレイナとフランチェスカ ノチェラを起用
電動モトクロッサー業界では、スターク フューチャーが英国アリーナクロス選手権でICE（内燃機関）搭載車相手に王座争いを現在繰り広げており、多くの注目を集めています。ホンダも同様にICE搭載車とのガチバトル路線を選んでくれることを個人的には期待していたのですが、選ばれたのは電動車カテゴリーのFIM E-エクスプローラー ワールド カップでした。
E-エクスプローラー ワールド カップは、男女各1名がチームを組む方式が特徴ですが、HRCは2024年ダカールラリーのファクトリーライダーをつとめたスペインのトーシャ シャレイナと、4連続イタリア選手権優勝のキャリアを持つフランチェスカ ノチェラの2名を起用します。
ホンダ CR ELECTRIC PROTOは、昨秋の全日本でその速さを披露済み。FIM E-エクスプローラー ワールド カップのライバルマシンたちに比べると、戦闘力は最も高いといえるでしょう。
www.fimexplorer.com2024年ダカールに、モンスター エナジー ホンダ チームから参戦したトーシャ シャレイナ。1995年生まれのスペイン人ライダーです。
www.fimexplorer.com1993年イタリア ベルガモ州で生まれたフランチェスカ ノチェラは、イタリア警察のスポーツ部門「フィアメ オロ ポリツィア ディ スタト」に属し、イタリア選手権や世界選手権で活躍した女性ライダーです。
www.fimexplorer.com渡辺康治（株式会社ホンダ・レーシング社長）
「カーボンニュートラルへの取り組みが重要性を増すなかで、HRCは2輪モータースポーツにおける電動オフロードバイクレースの新カテゴリーである、FIM E-エクスプローラー ワールド カップへの参戦を決定しました。HRCは新たな電動2輪車レースシリーズに挑戦することで、実戦の場で技術を磨き、ノウハウや知見を蓄積し、人材育成をさらに加速させていきます。ホンダの取り組みにご期待ください」
バレンティン・ギヨネ（E-エクスプローラーSA CEO）
「チームHRCが我々の選手権に参戦するという発表は、重要なマイルストーンです。手に汗握る、かつ環境に優しいモータースポーツを通じて、持続可能な未来を目指すホンダのコミットメントは、私たちが伝えるべきメッセージと完璧に一致します。彼らの専門知識をもってすれば、当分の間、E-エクスプローラーのハイレベルな競争が期待できます」
2年目となる2024年シーズンのFIM E-エクスプローラー ワールド カップは5戦が予定されています。開幕戦となるのは、2月16〜17日の日本（大阪）大会！ その後はノルウェー（5月3〜4日）、フランス（6月21〜23日）、スイス（9月20〜22日）、インド（11月29日〜12月1日）というカレンダーが現状組まれています。
まずは開幕戦大阪で、CR ELECTRIC PROTOがどのような活躍をするのか？ 期待しましょう！