FIM主催なのに世界最弱のワールドチャンピオンシップ(?)として名高い・・・いや、ほとんど誰にも知られていない "ダートトラック世界選手権" に今期参戦中のアメリカの雄サミー・ハルバート。AFTでのプロとしての現役生活からはリタイヤを宣言したものの未だその走りはギンギンですが、紳士の国欧州の不必要に高い壁?チョー厳格なルール?には毎戦煮え湯を飲まされている模様・・・。

"スラミン・サミー" を招いておいて寄るな触るなぶつけるな、ですって?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。サミー・ハルバートはレース中の激しいコンタクトと勝利へのしつこい執念?から "Slammin' Sammy" のニックネームで知られています。ダートトラックレース、特に短距離のショートトラックでは相手にぶつけて転ばすなどという行為は当然NGですが "接触" は日常茶飯事。ターン進入時に前走車左側面のナンバープレートに自車のフロントタイヤを押し当て、静かに?走行ラインを1本こじ開けるなんて高度なテクニックも、競技の安全性と均衡が保たれている限りは (大いに?) 黙認されています。

しかし今期ヨーロッパへと渡ったサミー、"オーバーテイク中に前走者を転ばせた" との裁定でここまで既に複数のヒートで失格となり、決勝進出できずのレースすらあり。紳士の国ではこれをフェアとしないのか厳密なルールの運用なのか・・・あるいはまさか、海を渡ってきた外様への嫌がらせ?

赤旗中断から "オマエ失格!" と宣告されめちゃくちゃキレるサミーの図。納得できないでしょ。

"きわどく抜かれたら転んでリセット" が奥の手になってしまいませんかね?

別角度の外部ビデオからの連続切り抜き写真で見てみますと・・・

内側からサミーに押されて外へ外へと膨らんでエアフェンスにまで接触、このあとその場で静止して手を振り上げて抗議するんですが・・・少なくとも "ぶつけて転ばされて" はいません。これって激しく追撃されて抜かれた場合、巧いこと "当てられたアピール" すれば相手を失格退場に追い込める可能性もあるってことですかね?ルール上はどうなんでしょう?詳しいレギュレーションとか公開されていないシリーズ (それも相当酷い話ですけど) なのでよくわからないなぁ。

だいぶ虐げられている感のあるサミーですが、アメリカその他各国でこのシーンを観たヒトたち (プロ含む) のコメントは・・・

・サミーと走ってこの程度でキーキー泣いてたらオマエが失格だ (現役AFTライダー)
・おわってる・・・ (セミリタイア中の元プロライダー)
・だから俺は誘われたけど行かなかった。多分この先も行かない (現役AFTライダー)
・以前サミーにしつこくゴリゴリされてナンバープレート割れたよ。転ばなかったけど (アマチュア)
・二輪ショートトラックってコンタクトスポーツじゃなかったっけ?(レースファン)
・サッカーとNFL (アメリカンフットボール) くらい別のスポーツだなこりゃ (レースファン)

など概ねサミー擁護派。かつてこのシリーズに北欧某国から参加していたあるライダーからは、"他国のトップライダーと勝負する!と意気込んだけれど、レース進行やルールに不透明な部分が多い運営スタイルが今のまま続くならもう出ることは無い" なーんて談話も出ている様子。若干キナ臭い?

いずれにせよ残りわずか数戦、サミーには本場の矜持を発揮して一矢報いてもらいたいものです。荒っぽいからあんまり好きなライダーじゃないですけど・・・ここまでくると肩を持つしかないなぁ。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!