首位わずか1ポイント差で迎えたAFT最終戦Wヘッダー・スプリングフィールドマイル。ここまでを振り返ればミース + インディアンFTR750が8勝、ダニエルズ&ビーチのヤマハMT-07勢が7勝、バウマン + KTMが1勝、と上位が固定化した印象もあった今シーズン、大円団に表彰台で笑ったのは?

"ANYONE BUT MEES(ミース以外を応援)"という公式Tシャツまで!?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。2009年の初チャンピオン獲得の以前から、タフな年長のベテランたちを時に脅かす強力な新鋭であったジャレッド・ミース。歴代最多のスコット・パーカーに並ぶ9度目の選手権王座をディフェンディングチャンピオンとして目指した今期は、彼にとっても特別な1年だったのかもしれません。

Chasing 9 | Jared Mees' Record-Tying Charge To 9 Titles

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あまりに勝ちまくるため当然hater (いわゆるアンチ?) も多く、数年前にはAFTの公式Tシャツとして "ANYONE BUT MEES" とでかでかプリントされたアイテムが飛ぶように売れたとか?彼の国ならでは、真の実力者と認められるがゆえのユーモアです。

ミース+FTR750の個人リザルトに迫るヤマハMT-07"チーム"の超進化!

かつて "誰が乗っても他のマシンより速い" と言われたインディアンFTR750も、数々のレギュレーション変更による締め付けとかメイカーの思惑 (ファクトリーチーム活動の終了・新規車両製作と販売の停止) により、"チームジャレッド" 以外が勝ち星を上げることが極端に減りました。

変わって台頭してきたエステンソン・レーシングのヤマハMT-07、ここ数年の進化と熟成は確かな実力を感じさせるものです。出自はいずれもヘイデン一派に近いJ.D.ビーチ、ダラス・ダニエルズの両名が上位を走るのはもはや当たり前の風景になりました。マシンのパフォーマンスがこのところ見違えるほどはっきり整ってきたのも、彼らをサポートするチームの大きなチャレンジが成果を導いたのだと言えるでしょう。

来シーズン、ミースの目指す前人未到の10冠へのチャレンジを阻む最有力のライバルは、彼らヤマハチームだと見てほぼ間違いないでしょう。

最終戦で光ったKTMデュークR!来期は890→790ccベースになるはずです

インディアン・ファクトリーでFTR750を駆るも、メイカーがチーム活動を終了させたために、今期はKTMデュークの心臓を持つニューマシンで臨んだチャンピオン経験者ブライアー・バウマン。デビューイヤーのラスト1戦、伝統のスプリングフィールド・マイル2で待望の今期2勝目を上げました!

今シーズン冒頭では少し出遅れた感のあったKTM勢でしたが、名チューナーとチャンピオン経験者が長年組むチームクルーたちと作り上げたオレンジのマシンは、来期に向けてさらにパフォーマンスを高めていくことでしょう。

やや役者が固定化した感じの今シーズンでしたけど・・・この3者を軸に、来期もまた苛烈な戦いを見せてくれるに違いありません。半年間のオフシーズン、彼らはそれぞれどう過ごすのでしょうね?

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!