古くから欧米での各種モータースポーツのコース脇には、緩衝材 (クラッシュパッド) として干し草の束が置かれていることをご存知の方も多いと思いますが、近くで食用とか酪農とか畜産が行われ、牧草地が広がっている地域でないとコレを入手するのはなかなか大変そうです。騒音の問題などだけじゃなく、やはりモータースポーツにはカントリーサイドとの親和性が高いのかもしれません。

干し草には "ヘイ" と "ストロー" の2種類があるって知ってました?

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。接戦の末コースアウトし、干し草の塊に突っ込んで辺り一面それをまき散らしながらクラッシュする大変インパクトのあるシーン、レース映像や映画の1シーンなどでご覧になったことがあるかもしれません。

あの干し草の塊は "hay bale=ヘイベイル" と呼ばれる乾草飼料で、家畜に与えるために刈り取られた牧草を方形や円筒形などの定形にまとめたもの。口に入る飼料だけあって針金などで束ねられることは少なく、ライダーやマシンが突っ込んでいった衝撃を、四方に完全に飛び散ることである程度は減じることができるのが最大のメリットです。

よくヘイベイルを "わら束" と同じものだと思っている方がいるのですが、わら = ストローは収穫した穀物 (小麦・大麦・オート麦など) を脱穀して穀物頭を取り除いた茎の部分です。ストローは栄養価としてヘイより大きく劣るため、主に家畜の寝具などに使われます。これを定形にまとめたストローベイルは、主に欧米では住宅構造の断熱材としても利用され、近年ではバイオ燃料や製紙業界でも原料として注目されています。

運搬しやすいほどほどの大きさ ( = 家畜に与えやすい) であること、仮に他の目的に使ったあとも当初の飼料としての役目は大きく損なわれないことから、簡易的なベンチやモータースポーツの緩衝材としてヘイベイルを使うのは、乾草飼料が当たり前に手に入る地域では大変理にかなった選択です。

四方に飛び散るというヘイベイル最大の特徴はスポイルされてしまいますが、モータースポーツ (特に土系?) の現場では、スポンサー企業のロゴなどをプリントした布製カバーで覆うことも珍しくありません。アメリカのオフロード関連パーツのカタログなどでは、様々なブランドが "ヘイベイルカバー" なるただの箱形カバーをプロモーションアイテムとして設定しているのもしばしば見かけることができます。大きなスポンジフォームに被せることもできますけど・・・日本ではなかなか目にする機会は少ないかも?しれません。広大な牧草地のそばにある小さな小さなダートトラックとかだとこの先どうだかわかりませんけどね・・・ああ失礼。また地味〜におらがコース自慢ですね・・・。

トラックサイドにただ置いてあるだけでも絵になっちゃうんだなぁ。こういう雰囲気の良い写真が切り取れるような雰囲気の良いレーストラック、どこかにできるといいなぁ。

今週のエリア21・俺まだ一度もユンボ乗れてないんだけどなぁ涙・・・

トラック近傍から日夜を問わず駆けつけてくれる?優秀なスタッフ?に恵まれている我がプライベートトラック "エリア21" 。トン数小さいとはいえこの場所専用のマイユンボもあるんですけど・・・

お二人が交代制で平日も週末もユンボやトンボを駆使してバリバリバリバリ稼働するもので、なんだか一部が相当ダートトラック的になってきました。どうやら "トラックオーナー (私) にもプロセス (過程) を楽しませる" という概念は微塵もないらしいです・・・。

この地にて、のんびりマイペースでまずフープスを攻略してやろうという筆者のささやかな夢、あえなく潰えた模様・・・気がつけば凸凹セクション、ほぼほぼ真っ平らになってますがな・・・。

土質とか降雨後の水捌けの良さとか好条件も徐々にリサーチできてまして、こりゃあ思いのほか早くにグルグル場としてのベースが仕上がっちゃうかもしれません。新たな撒水システムの構築とか植栽の整備とかクラブハウス?設計するかとか、"雰囲気ありげ" をとことん追求するとなると、やることたんまり無限大ですが。まぁ我が家にとって一生モン?のおもちゃ箱みたいな場所なので・・・。

ではまた次週、金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!