近年流行のキャンプは、大自然の魅力を満喫できるのがその人気の一番の理由。そんな大自然を楽しませていただくのであれば、お邪魔させていただく「足」も自然に優しいものがベスト。この秋に開催された「#えこきゃん」こと"ECO CAMPING TOKYO 2022"はそんな考えから企画された、都市近郊を舞台に行われたデイキャンプなのです。

使用時にCO2を排出しない、IH調理器が大活躍!!

大自然のなかで、本格レストラン料理を満喫!!

"ECO CAMPING TOKYO 2022"のランチタイム・・・"ZERO EMISSION SPECIAL LUNCH"は、アンバサダーシェフによる、ZEVの給電によりIH調理器を使用して作った特別な料理を、ゲストたちにふるまうというものです。

今回アンバサダーシェフをつとめたのは、ともに上質なワインとともに絶品料理を楽しめるビストロとして評判の「uguisu」(三軒茶屋)と「organ」(西荻)の店主である紺野真さん。前菜については、基本的に作り置きをビュッフェスタイルで提供。そしてメインの三品は、紺野さんがIH調理器を用いてサーブする・・・という方式でした。

プロの料理人からも、高く評価されているIH調理器の実力

IH調理器は家庭用が主で、飲食業のプロはガス調理器を使うもの・・・という思い込みから、IHで本格的レストラン料理は作れるのだろうか・・・という認識を持っていましたが、紺野さんによると近年ではガストロノミー(料理を中心に、さまざまな文化的要素を考察する総合的学問)の観点から、レストランなどにオール電化やIH調理器を積極的に導入する風潮が、欧州を中心に広がりつつあるとのことです。そして現代のIH調理器は、厳しいプロの評価にもたえうる実力をもっているそうです。

「IH調理器だからプロ向きではない、ということはありません。ガス調理器より温度管理がしやすい、というメリットもIH調理器にはあります。またオール電化のレストランはCO2削減、温暖化対策としても有効ですが、平らなトッププレートのIH調理器は五徳を使うガス調理器より汚れが落としやすいので、掃除に使用する洗剤の量を少なくすることもできます。あらゆる点で、地球にやさしいといえますね」

IH調理器を駆使し、メイン料理を作る「uguisu」、「organ」店主の紺野真さん。

ZEVによるキャンプの普及は、アウトドア料理の発展に寄与する!?

火を使うため夏はたえられないくらいに調理室内の温度が上がってしまうガス調理器に対し、IH調理器は室温を上げることはほとんどないため、エアコンに使う電力をセーブできるメリットもあります。また火を使わないことで、火事のリスクを大幅に減らすことができるのも、IH調理器の特徴です。

上記2つは主に、屋内でIH調理器を使った際の利点ですが、火を使うことがなく、汚れを落とすのが楽というIH調理器の美点は、片づけで出すゴミや汚水を減らしたいアウトドアの場面でも活きるでしょう。またアウトドアでの調理中で気になる、風の影響を受けることがないのもIH調理器の強みです。今回の「ZERO EMISSION SPECIAL LUNCH」の試みは、ZEVの給電能力を活用したIH調理器による、アウトドア料理の発展性の実証になった観があります。

ZEVを使ったキャンプ・・・という楽しみ方が近い将来に普及したとき、今現在は珍しいIH調理器を使ってのキャンプ料理作りという手法は、定番のアウトドア料理の作り方のひとつ・・・になっているのかもしれませんね?

強い日差しをさえぎる快適なタープの屋根の下で、絶品料理の数々に、舌鼓を打つゲストたち。