シーンに新たに加わる "ライト層" を軽視して、所謂 "ガチ勢" 的な古参の存在しか認めないようなコミュニティは、新陳代謝も生まれず先々衰退していくのみ・・・なんて小咄をつい先日耳にしましてドキっと?したんですが、今日のモータースポーツにとって混迷の時代、子供や若い人 (そして新参者) が増えないところに明るい未来などやってこない、かもしれません。

しばしば忘れがちだけどメジャースポーツは裾野 = ライト層の厚みが凄い

WELCOME RACE FANS!! ダートトラックライダー/FEVHOTSレースプロモーターのハヤシです。本日のコラム、タイトルと冒頭部分でほぼ言いたいことを出し切ってしまったので?短めの端的版で話を進めてみたいのですが、野球やサッカーみたいなメジャースポーツは、一握りのプロレベルの選手層と見て楽しむファン層との間、いわば山の裾野の拡がりがめちゃくちゃに広大です。

シンプルでプリミティブ (初源的) 、が故に刺激的でもあるダートトラックレーシングは、本場アメリカのレースシーンの様相を見たってメジャー化するのは至難の業?爆発的に流行らない理由はすぐに10くらい挙げられますが、実はスポーツに没入するあまりコア層が極めて内向きな態度でいるのもその一因かもしれません。ここ最近の話じゃなく、日本では下手すれば20年近くそんな状況です。

筆者が今ここでフォーカスしているのはダートトラック "ライディング" ではなくて "レーシング" についてです。自分用の鉄スリッパーとコースを走るためのマシンをまずは所有して、休日に日がな一日 "スポーツライディング" を楽しむ層・・・なんと呼ぶのが適切なのかな?・・・はさておき、ライバルと見なしてロックオンした過不足のない相手と限られた走行スペースを奪い合い、知恵と経験をフルに働かせながらあわや接触!バー to バーの接近戦を数周〜十数周といった文字通りのスプリントで争う、そんな競技スタイルにまつわるアレコレです。

COVID-19禍はじまって以来、足掛け3シーズンも競技イベントを開催せず、それぞれの活躍の場面を皆さんに提供できないでいる主催者のくせに、何言うかって話?なんですけどね。

American Flat Track

素振りや打ちっ放しは小休止、目の前の相手を全力で抜きにいってみては?

一生懸命に走って・・・ミスせず転ばずに〜とか、正確なライン取りで〜とか、ラップタイムを限りなくコンスタントに刻むとか、あるいはやたらとマシンを寝かすとか、めちゃくちゃ後輪を空転させるとか・・・、見栄えのことも含め、ダートトラックを周回して得られる達成感って様々だとは思うんですが、個人的には条件の限られたフィールドのなかでコテンパンに相手を打ち負かすことこそ、このスプリント競技のテーマ、根幹だという気がします。

陸上競技で例えるなら、マラソンとかジョギングにはなんだか精神面を含めた鍛錬とか一種の趣味性も感じますけど、短距離走 = 100mとか200mって、シンプルにより速く、相手をやっつけること、ただそれだけが行動原理とでも言うのかな・・・。ゆっくり走ろう100m、とか最近の休日の趣味は200m走、とかあんまり聞かないですもんね?

いつになったら改めてレースを開催することになるのやら、見込みはまだまだはっきり立ちませんが (3シーズンも休業すると単にシリーズ再開というよりなんかちょっともう "再構築" みたいな?) 、下手クソ・素人を自認されるような方も幾分は安心して目を三角にできるような、万全のホスピタリティでお迎えする、そんなピュアなコンペティションを企画して催したいものです。ガチンコで競わないダートトラックなんて、大して面白いと思ってないんですよ実は私。あ、言っちゃいましたね。

ではまた金曜日の "Flat Track Friday!!" でお目にかかりましょう!