世の中のトレンドとして、近年は旧いクルマやバイクをEVコンバージョンする例が増えています。インディアンの公式YouTubeチャンネルで紹介されている、ランディ・"デトロイト"・ヘイワードの1929年製インディアン4改・・・の「THE ENDIAN」もそんな例のひとつです。

そもそも・・・インディアン4ってどんなモデル?

1901年創業という歴史を持つアメリカのインディアンは、1927年にライバルだったエース・モーター・コーポレーションを買収。そしてインディアンは、エースの看板モデルに採用された直列4気筒技術を活かし、自社ブランドの4気筒車の販売を開始しました。

黎明期からインディアンは多くのVツインの名車を生み出していましたが、新機軸となる4気筒モデルもそのスムーズさと高級感が高く評価されました。不評だった1936〜1937年のIOE(インレット・オーバー・エキゾースト方式)のモデルを除き、歴代インディアン4は古典的名車のひとつに数えられ今日ではコレクターアイテムとして高額で取引されています。

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ミシガン州デトロイト出身のランディ"デトロイト"ヘイワードは、彼の地でヴィンテージバイクの愛好家またはコレクターとして著名な人物です。そんな彼が昨年から各地のヴィンテージ・カスタムバイクのショーに出展して、多くの人の注目を集めることに成功しているのが、1929年製のインディアン4をコンバートEV化した「THE ENDIAN」です。

電気の「E」とインディアンを組み合わせた車名が与えられた「THE ENDIAN」。ベースとなったのは1929年製のインディアン4(モデル402)です。

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ギアボックスの位置に電気モーターを配置。電動化しているワケですから、エンジン、点火装置、キャブレター、そして排気系は取り外しても問題ないのですが、もしこれらの部位がなかったとしたら、THE ENDIANの見た目はとてもザンネンな感じになってしまうでしょうね・・・。

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駆動用バッテリーは左右のサドルバックに収納。油紙(パラフィン紙?)っぽいものでバッテリーを包んでいるのは、防水などの機能的な理由なのか、見た目的なデコレートなのかわかりませんが、少なくとも後者的には1929年製の車体のたたずまいにとてもマッチしていて、芸の細かさが光ります。

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クルマに比べると、旧いバイクのEV化は作り手のセンスが問われますね!?

4輪の分野については、旧車をEVにコンバートすることはすでにビジネスとしても確立しており、その手の業者も存在していて徐々にポピュラーなものになる兆しがあります。大多数のクルマは機関部が外から見えませんから、ICE(内燃機関)をごっそり電気モーターやバッテリーに置き換えても、見た目は変わることは基本ありません。

一方でフルフェアリング採用が1980年代以降までは一般的ではなかった公道用バイクをEV化する場合、外観を構成する要素でもあるICEやギアボックス、そして補器類をどうするかは、作り手のセンスがメッチャ問われることになるでしょう。まるでワッフルメーカー四角いバッテリーと、円筒型の電気モーターがデーンと鎮座する2輪EVコンバート旧車ってのは、スタイリッシュさとは真逆の存在にしか仕上がらないと思いますので・・・?

THE ENDIANを走らせるランディ"デトロイト"ヘイワード。ちなみに1回の充電での航続距離は、20〜30マイル≒32〜48kmとのことです。

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その点、THE ENDIANはヴィンテージバイクを知り尽くした作者の手による作だけあって、違和感のない仕上がりが素晴らしいです。旧車愛好家的には、2・4輪ともに歴史的に貴重なモデルはいたずらにEVコンバートせず、歴史保存の観点からオリジナルを保ってほしいな・・・とも思いますが、所有車を「どうするか」は所有者の権利という観点もありますし、オリジナルを保ちながらも車庫放置・半永久的不動状態ってのもいかがなもの? という意見もありますから・・・難しいですね。

ぜひ動画を見て、THE ENDIANの仕上がりと、作者のコメントをチェックしてみてください!

"Detroit" Randy | Electric 1929 Indian Four

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