CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMW・・・という長い名前です!?
9月7日に開幕し、12日まで開催されるIAAモビリティ。IAAとは国際自動車連盟のことですが、いわゆる4輪自動車だけではなく、幅広いモビリティ=交通手段が対象のショーであり、近年のトレンドであるローエミッション&ゼロエミッションの乗り物が、ショーの目玉展示として注目を集めています。
"CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMW"という3輪カーゴは、そんなIAAモビリティ出展の注目作のひとつです。キューブはサイクリストにはお馴染みのブランドと思いますが、1993年にマーカス・ピュルナーがバイエルン州に創業した企業であり、現在350以上のモデルをラインアップするドイツの大手自転車メーカーです。
"CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMW"はその名が示すとおり、キューブとBMWがコラボして生まれたモデルです。いわゆるペデレック(電動アシスト自転車)のメカニズムを採用する3輪車で、利便性とクリーンな環境性能を追求したモデルです。
協業により、業界のイノベーションを加速させるBMW!!
CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMWの大きな特徴は、ティルト機構を採用することで、バンキングが可能なトライク構造になっていることでしょう。またリアディファレンシャルを搭載しているため、タイトターンでも苦もなく曲がれるようになっています。
電動アシスト用のモーターはボッシュ製。積載可能な重量は220kg(カーゴベッドの積載量60kg含む)で、カーゴベッドの代わりに5点式チャイルドシートとサスペンションを備えるチャイルドシートなど、さまざまな積載オプションも設定されています。
ヨッヘン・カーグ(BMW車両コンセプトおよび中国市場責任者)
「BMWグループは、個人向けモビリティのプレミアム・プロバイダーとしての役割を果たしながら、未来の住みやすい都市の創造に積極的に貢献しています。都市中心部の交通密度が確実に増加していることを考慮すると、マイクロモビリティ・ビークルのコンセプトは、都市のモビリティの相互接続性の向上に大きく貢献することができます。だからこそ、私たちは意図的に自社のコア・ビジネスの枠を超えて検討しているのです。(中略)当社のコアビジネス以外の車両/コンセプトについては、関連業界のパートナーにライセンスを供与して導入を推進することが最も効率的であり、双方にとって魅力的な選択肢であることがわかっています」
先日、Eバイクと電動モーターサイクルの中間的なコンセプトモデルであるiヴィジョン アンビィとヴィジョン アンビィの2機種を公開し、独自のものづくり路線を披露したBMWですが、上の引用のJ.カーグのコメントにあるように、BMWはクリーンなモビリティ開発をすべて自社内で完結させるつもりではありません。
周知のとおり、自動車とモーターサイクル造りに関しては業界で揺るぎない地位を築いているBMWですが、自転車寄りのマイクロモビリティ造りに関しては、BMWは後発になります。今、市場が望む製品を生み出し、普及させるためには餅は餅屋・・・的に専門のノウハウを持つ企業とコラボしたほうがいい。そういう考え方からBMWは、同じバイエルン州の自転車メーカーであるキューブと手を組んだのです。
気になるのは将来、"CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMW"が市販され、日本に導入されることになった場合・・・その扱いはどこになるのですかね? キューブの自転車の日本の代理店は塩野自転車(株)ですが、扱っているのは電動アシスト車以外のモデルのみです。
ということは、BMW扱い? その辺は将来"CUBEコンセプト・ダイナミックカーゴ・インスパイアド・バイ・BMW"が市販化されることになったら考えれば良いことですね(苦笑)。最新情報が判明次第、改めてお伝えしたいと思います。