バイクねた・・・ではありませんが、バイクにも使われているレシプロエンジンつながり・・・ということで、世界最大のレシプロエンジンのお話を紹介します。なお、気筒あたりの排気量は1,810リッターです・・・1,810ccではありませんよ!

ご想像どおり? 搭載されるのは「船」です!

ズバリ!! 世界最大のレシプロエンジンと言われているのは、船舶用の2ストローク・過給器付きのディーゼルエンジンであるバルチラ-スルザーRTA96-Cです!

バルチラ-スルザーRT-flex96Cを搭載する、デンマークのエマ・マースクのコンテナ船。英船籍の「CMA CGM マルコ・ポーロ」が2012年暮れに就航するまで、世界最大のコンテナ船でした。RT-flex96Cは、16,000個のコンテナを運ぶことができるパワーを発揮します!

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1834年創業のフィンランドのバルチラと、1893年スイスに生まれたスルザーは、ともに21世紀になってからディーゼルエンジン製造のライセンスを所得。そして1997年にスルザー・ディーゼルとバルチラ・ディーゼルは合併し、後にバルチラコーポレーションとなる会社になりました。

なおバルチラ内の、低速2ストロークエンジンを担当するスイスの会社・・・バルチラ・スイスはその後2015年初めに、チャイナ・ステート・シップビルディング・コーポレーションと合併。そしてヴィンタートゥール・ガス&ディーゼル(WinGD)に社名した後の 2016年、バルチラはWinGDの全ての株をCSSCに譲渡し、以後はWinGDをCSSCが100%所有しています。

まるでビルディング!! みたいな巨大さ!!

WinGD's 14RT-flex96C the most powerful diesel engine (formerly Wärtsilä)

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バルチラ-スルザーRTA96-Cは、搭載する船のスペックに合わせ6気筒から14気筒までラインアップされています。ボアは96cm・・・96mmではないですよ! ストロークは250cm! 単室容積は1,810リッター・・・14気筒バージョンは25,340リッター! という排気量になります。

超巨大なクランクシャフト!!

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そのサイズ感は・・・エンジンというより建築物・・・というカンジですね!

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RTA96-Cの14気筒バージョンは、全高13.5メートル! 全長26メートル! そして重さは2,300トン・・・というサイズです。 燃料は重油で、経済性も考慮して運転回転数は15〜102rpmという極めて低いものですが、最高出力は80,080 kW (107,390馬力)という想像もつかないレベルのパワーを発揮します!

RTA96-Cは2006年から後継機種のRT-flex96Cに移行。旧型はカムシャフト、カムチェーン、フューエルポンプなど、私たち一般的なバイク・クルマ好きにもなじみ深いメカニズムを採用していましたが、新型のRT-flex96Cは「コモンレール式」になっており環境性能などを向上させています(なおここで紹介する動画・画像は、RT-flex96Cのものです)。

クランクシャフトが、クランクケースに収まる瞬間・・・。

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RT-flex96Cはボア920mm x ストローク3,470mmと、旧型よりもさらにロングストロークになっているのが特徴です。シリンダー数は6〜12気筒で、気筒あたりの最高出力は6,130kW(旧型RTA96-Cは5,720kW)。RT-flex96C・12気筒版の最高出力は73,560kWと、RTA96-C・14気筒版にはちょっと負ける計算になります・・・。

まぁ細々と、小さいことを気にすると出世しないとか言われますから・・・RTA96-CやRT-flex96Cのサイズ感を見習って? 気を大きくもっていきたいですね(笑)。