COVID-19感染拡大により長期間中断していたAMAスーパークロスですが、5月31日から無観客・同一会場という変則的なスタイルながら再開しました!! チームホンダHRCのエースのケン・ロクスンは6月14日の時点で450SXランキング2位につけていますが、ホンダ久々の最高峰クラス制覇はあるのか? 残り2戦に注目しましょう!!

ソルトレイクシティで7戦が行われます!!

2020年度のMONSTER ENERGY AMA SUPERCROSS/FIM世界選手権は、COVID-19の影響で第10戦デイトナを消化した3月初旬以降中止が続きました。カレンダー上では、インディアナポリス、デトロイト、シアトル、デンバー、フォックスボロ、ラスベガスの各会場で後半戦が開催される予定でしたが、結局これら会場での大会はキャンセルとなり、最終戦会場のソルトレイクシティで第11~17戦が消化されるということになったのです。

第11~17戦の会場となる、ソルトレイクシティのライス・エクルズ・スタジアム。コースレイアウトは毎戦変更されます。なおCOVID-19対策で無観客で行われることになりました。

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そしてスケジュールは5月31日~6月21日までの間の日曜日と水曜日に開催・・・という過密日程での7戦となっております。5月31日の再開初戦は、全米に拡大したブラック・ライブス・マター運動の影響でその開催が心配されましたが、無事に6月14日までに5戦が消化されています。

2020年シーズン、チームホンダHRCはドイツ生まれのケン・ロクスンとジャスティン・ブレイトンがホンダCRF450Rを駆り、最高峰450SXに参戦しています。エース格のロクスンは第10戦を終えた時点で3勝をマークし、ランキング首位のイーライ・トーマック(カワサキ)に3ポイント差の2位につけていました。

K.ロクスン(左)は2013年にAMAスーパークロス250SXクラス西地区チャンピオン、そして2014年と2016年にAMAモトクロス450MXクラス王者になった実力者です。J.ブレイトンはかつてホンダワークスに在籍していたベテランで、2020年再びワークスチームの一員になりました。

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1973年からホンダはAMAスーパークロスでの活動を開始していますが、過去にはスーパークロスの最高峰クラスで15度もライダータイトルを獲得しています。しかし、2003年のリッキー・カーマイケル以降は、長年最高峰クラスの頂点獲得から遠ざかっています・・・。覇権奪回のため2015年から、ホンダの2輪レース活動を担うHRCが加わりチーム体制を強化しています。

450SXに参戦するホンダCRF450R。独自のユニカムOHC4バルブ単気筒(449cc)を搭載。車重は247ポンド (約112kg)です。

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残り2戦・・・タイトルの行方に注目しましょう!

再開後のソルトレイクシティ7連戦ですが、ロクスンは3位、5位、10位、5位と低迷。一方タイトル争いのライバルであるE.トーマックとKTMのエースで2019年450SX王者のクーパー・ウェブは安定した好成績を残し、第14戦ソルトレイクシティ4を終えた時点でランキング首位E.トーマックとのポイント差は29まで拡大。さらにC.ウェブに逆転を許し、ランキング3位に後退してしまいました・・・。

ロクスンは2017年にHRC加入しスーパークロス開幕2連勝するも、ケガで3戦目以降は長期欠場。2018年のカムバック後も第6戦でケガ・・・。ランキング4位に終わった2019年は年の暮れにカゼをこじらせたことで呼吸が苦しくなる症状を抱え、その再発により万全な体調でソルトレイクシティでの後半戦を戦えずにいます・・・。

GoPro: Ken Roczen - 2020 Monster Energy Supercross - 450 Main Event Highlights - Salt Lake City 4

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しかし体調不良とエースの重責を跳ね返すように、迎えた第15戦・・・ソルトレイクシティ5でついにロクスンは再開後初優勝を記録します。スタートでE.トーマックは出遅れ、序盤は首位C.ウェブをロクスンが追走する展開となりました。そしてクーパーをパスしてからはリードを譲ることなく、真っ先にチェッカーを受けました。

450SX Main Event Highlights - Round 15 Salt Lake City

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この結果ロクスンはランキング2位に浮上・・・しかし2位クーパー、3位トーマックとロクスンの後に続いたため、トーマック343点とロクスン319点とポイントの差は依然大きく、3位ウェブはわずか1点差の318点で背後に迫っています・・・。

ソルトレイクシティの連戦も、残すは6月17日と6月21日の2戦のみ・・・。ランキング首位のトーマックの今年の安定ぶりからすると、ロクスンの逆転は非常に難しいと思われますが・・・勝負は下駄を履くまでわかりません。残り2戦のチームホンダHRCの熱い戦いに注目しましょう!