バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン伊藤嘉啓氏の愛車CR-Xのオドメーターはなんと70万kmを越えている。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。今回は、女子ウケ抜群車とカワイすぎる一台を。(文:伊藤嘉啓/デジタル編集:A Little Honda編集部)

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3代目プレリュードって知ってる?

昭和のホンダ車ミーティング』のネタはまだ続く。
今回紹介したいのは、3代目プレリュード。当時はソアラと双璧をなす女子ウケ抜群のクルマとして大人気だったんだ。一部じゃ『女子大生ホイホイ』って呼ばれたりもしていたけど、知ってるかな?

大ヒットした先代からのモデルチェンジは、より低くスタイリッシュに進化している。とてもエンジンが収まってるとは思えないぐらいフロントフードが低くて、ミッドシップエンジンのフェラーリ308とほとんど変わらないくらいだった。ローワイドでカッコ良かったのはもちろん、4WSっていう量産車世界初の機構が用意されてたのも、大きな話題だったんだよね。

そんなプレリュード。この『昭和のホンダ車ミーティング』では、国産車初の電動サンルーフを装備した初代、秀逸なCMで一世を風靡した2代目、そしてフロントにエンジンがあるとは思えない3代目が、日本の各地から集まってきた。

初代、2代目と違って3代目は、ノーマルっぽい車両は思いのほか少ない。そんな中で目についたのがモデル後半に登場したプレリュード inxと、フロントフードの低さが印象的な前期型のツーショット。ベージュとワインレッドの並びだから、余計に目立つのかもしれないけどね。

1989年に追加されたinx は、リトラクタブルヘッドライトをやめてカナダ仕様と同様の上下に薄い横長のヘッドライトを採用したモデル。落ち着いた大人の雰囲気があるけど、プレリュードらしさはチョットばかり薄らいじゃったかも。この2台とは対称的に、フルエアロを組んだプレリュードも目についた1台。この頃、アフターマーケットの世界ではフルエアロが流行りだしてきたんだ。前後のバンパー、サイドステップ、そしてリアスポイラーの4点で構成されてる辺りは今と変わらないね。

この白いプレリュードは、あの時代からワープしてきたかのようなオートピスタ(Autopista)のフルエアロがバッチリ決まってる。オートピスタってのはブリヂストンがリリースしたエアロパーツのブランドなんだ。当時を知ってる人たちにとっちゃ、懐かしい響きなんじゃないかな。

ノーマルに比べ、ボリュームを増したスタイルが特徴で、プレリュード以外にもソアラやマークII、カリーナEDなんかには、絶大な人気があったんだ。安価なコピー商品みたいなのも結構あったみたいだけど、ホンモノは各パーツごとにAutopistaってロゴが入ってるんだよね。

当時あれだけ売れたエアロパーツも、今じゃ状態のいいモノは滅多にないから、このプレリュードみたいにキレイに残ってるのはとっても貴重なんだ。
ホンダのクルマでエアロパーツといえば、無限のキットも忘れちゃいけない。