戦後、世界ロードレースGP(現MotoGP)が成立した1949年から10年を経て、1959年からホンダは日本のメーカーとしては初めてGPへ挑戦しました。この連載は、今日に至るまでホンダのマシンに乗って世界タイトル(個人)を獲得した英雄たちを紹介するものです。今回は現代のMotoGPの絶対王者の弟・・・アレックス・マルケスを紹介します。

最速の兄、の弟!

1996年にスペインに生まれたアレックスは、2010年度よりCEV125ccクラスに参戦。翌2011年は現在スズキワークスライダーとしてMotoGPを戦うアレックス・リンスとタイトル争いをして、残念ながら12ポイントの差でランキング2位に甘んじることになりました。

2012年からはスッター・ホンダでMoto3に参戦。2013年はKTMに移籍し、日本GP(ツインリンクもてぎ)で初優勝を達成! 年間ランキング4位と躍進! そして2014年はホンダに乗り、カタルニア、オランダ、日本の3ラウンドで優勝。見事自身初のタイトル獲得に成功しました。

2014年に兄マルクと、同じ年にタイトルを取ったことを記念しての写真です。

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2014年Moto3クラス王者になったアレックス・マルケス(ホンダ)。ウィニングランを楽しんでいます。

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Moto3タイトルを引っさげ、2015年からはカレックスユーザーのひとりとしてMoto2にフル参戦。しかし、Moto3初優勝は3年目の2017年スペインGPまで待つことになりました。この年はカタルニアと日本(ツインリンクもてぎ)でも優勝しランキング4位となりますが、2018年は未勝利でランキング4位・・・。

2011〜2012年の2年間でスッターに乗り16勝をあげ、2012年タイトルを手土産にさっさとMotoGPへステップアップした兄マルクに比べると、アレックスはかなり長くMoto2で戦うことになってしまった観もあります・・・。

兄弟でMotoGP・・・実現はいつになるのでしょうか?

そして今年・・・2019年のMoto2でアレックスは第9戦ドイツGP終了時点で4勝をあげ、チャンピオン争いをリードしています。ただこのまま初のMoto2タイトルをアレックスが取ったとしても、来年のMotoGP昇格・・・があるかどうかはまだわかりません。

MotoGPクラスの有力チームの来季のシートの空きがない状況だったら、アレックスはMoto2に残留してMoto2タイトル防衛に挑戦する可能性もあります。まぁ、まだ今年の戦いも前半戦が終わっただけなので先のことはわかりませんが・・・。兄マルクと一緒にMotoGPクラスを走る日がいつになるか・・・しばし彼の将来を想像(妄想?)して楽しみましょう。

2014年タイトル獲得のご褒美で、兄のホンダRC213Vに乗るアレックス・マルケス。兄マルクが後ろを走っていますが、兄弟でMotoGPを走る日は・・・いつになりますかね?

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