こちらに紹介するカスタムバイクは、旧東ドイツの名門MZのETZ 250単気筒をパラレルツイン化!! というオモシロマシンです。ハンドルを握る手とフートレストに載せた足がシビれそう・・・それをカイカンと感じるマゾ・・・もとい2ストロークファンの方は、ぜひ動画をご覧ください。
英国や欧州では、安価なバイクとして人気でした
この改造車は"ETZ 502"と名付けられていますが、つまり空冷2ストローク243cc単気筒のETZ 251を2機連結させたから502・・・ということですね。
ウォルター・カーデン技師という超絶天才を擁するMZは近代レーシング2ストロークの祖となり、1950年代末から4ストローク主流だったレース業界に、"2ストローク革命"をもたらしました。しかし、その2ストローク技術の果実を収穫したのはもっぱらスズキ、ヤマハ、カワサキなどの日本のメーカーでありました。そしてMZは、安価な2ストロークの実用車的モデルを西側に売り続ける・・・ことで1960年代以降の時代、糊口をしのぐことになります。
そんな背景もあり、安価なモデルとして供給されたMZの2ストローク単気筒モデルは安価なカスタムベースとして、英欧の"改造したがりな"人々に愛されたりしたワケです。このETZ 502もそんな作品の一つ・・・と言えるのでしょう。