平成から令和へと年号が変わる直前の2019年4月28日、昭和60年式のCR-Xは70万kmを達成! 初年度登録から34年余り、ほぼ年間平均2万kmを走ったことになる。ボクの手元にやってきたときは、まだ10万kmにも達してなかったから、そこから60万km以上も走った計算だ。

伊藤嘉啓
バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン。ホンダだけではなく旧車にも滅法詳しい。そのため、ホンダ社内からも一目置かれる存在である。当然、写真も腕も一流だ。
そんな彼の愛車CR-Xのオドメーターはなんと68万5000kmを越え。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載【地球まで、もう少し。】を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。

前回の連載【地球に帰るまで、もう少し。】記事はこちらから!

ついに……走行距離70万km達成!

ここのタイトルにもなっている『地球まで、もう少し!』の由来は、連載の最初にも書いてるけど、地球と月の往復距離に因んだものだ。地球から月までは約38万4000km、単純に計算すると往復で約76万8000kmってワケだ。つまり、あと6万8000km程で地球と月を往復した距離を走ったってコトになる。

これをスッゲー走ってるじゃん!と思うか、まだこれしか走ってないの?って思うかは人それぞれだろう。個人的には普段のアシとして、年式ナリの走行距離だろうとしか思ってないんだけどね。

オドメーターに現れる「700000.0」ジャストの写真を撮るために、実は100kmほど手前あたりからどうしようかな、と考えていたりした。

こんな写真を走っている時に撮るのは、危険極まりないし、やっちゃいけないのは言うまでもないからね。万が一、高速道路上だったら停止することは絶対にムリだし、流れの速いバイパスや道幅が狭いような道路でも、こんなコトのために止まるなんてことはできない。だから、いつでも停止できそうな場所で、この瞬間を迎えるため色々と考えていたりした。

参考にしたのは、個人的に道路地図の王様『スーパーマップル』!実にアナログでしょ。今なら、Googleマップでってのが当たり前なんだろうけどね。

キリのいい700000kmは、普段なら大型コンテナが行き交うような場所で迎えることになった。前日の27日にエンジンオイル交換をするため、北関東某所にある修理工場へ向かい、工場の軒先を借りて自分でオイル交換を済ませ、グローブボックスに入れてあるメモ帳に、交換日時と距離を書き込もうとオドメーターを確認すると「699631.3」だった。あと370kmほどで70万kmを迎えることになる。この工場から自宅までは約100km、さてどうしたものか……。