最強にして最恐の敵サノスに敗北を喫し、宇宙全体の生命体の50%が消滅させられたアベンジャーズの逆襲を描く。
大敗による絶望感と無力感に苛まれるヒーローたちが見出した新たな希望とは?
早速観てきたアベンジャーズ/エンドゲーム。シリーズの大団円となる作品だけあって、上映時間 3時間を超える超大作だった(僕的にはもう少し短くできなかったものか?と思わないでもないが)。
ちょっと意外だったのが、キャプテン・マーベルがそれほど活躍していないこと。逆にいうと、やはりアベンジャーズシリーズの中心はアイアンマンとキャプテン・アメリカであることを再認識させられる内容だった。
本作では、サノスに敗れ、全人類(だけでなく、全宇宙の生命体)の50%か消滅させられた後の世界で、大切な家族や恋人、友人を失った喪失感に苦しむヒーローたちの姿をまず念入りに描く。
そのうえで『アントマン』シリーズで描かれた量子世界が持つ特殊な時間の流れをヒントに、タイムトラベルの実現と、それによってサノスによって消滅させられた人々を復活させる手段の発見へとたどり着く、彼らの執念にリアリティを持たせることに成功している。
強大な敵に全力で挑んで敗れたことによる絶望感と無力感から立ち直れないヒーローたちが、再び立ち上がり、わずかな希望にすがるさまは、悲壮感漂い、見ていて辛いほどだった。
自己犠牲を厭わない者たちがたどり着くわずかな奇跡
前作で、ラスボスであるサノスが、無限の力を持つ6つのパワーストーンを手に入れることによってアベンジャーズは敗れるが、本作では、そのパワーストーンを手に入れることで消滅させられた50%の生命を復活させようと試みるヒーローたちの姿を描く。
しかし、その試みと意図がサノス側に知られることで、ヒーローたちは結局は激しい戦闘を余儀なくされる。
あくまでも無双の強さをみせるサノスをどうやって倒すのか?前回味わった屈辱と絶望を繰り返させられるだけではないのか?
圧倒的な強さと揺るぎない確信を持つサノスを打ち倒すため、ヒーローたちはこれまでとは異なる、特別な決断を強いられていく。
長きにわたって続いてきた人気シリーズの最後を締めくくるにふさわしい、崇高で感動的なラストは観る者を深い感動へと誘う・・・。