2019年4月7日に行われたスーパースポーツ世界選手権第3戦アラゴンGP。去年に引き続き今年もヤマハ勢が強さをみせているWSSシリーズですが、今回はヤマハの牙城を崩す勢いのあのライダーがレースを面白くしてくれました。

予選はT.グランディンガーが初のポールポジションを獲得!

ランディー・クルメナッハ(BARDAHL EVAN BROS. WORLDSSP TEAM)やジュール・クルーゼル(GMT94 YAMAHA)フェデリコ・カリカスロ(BARDAHL EVAN BROS. WORLDSSP TEAM)が例年どおり強さをみせていますが、アラゴンでポールポジションを獲得したのはトーマス・グランディンガー(KALLIO RACING)でした。

グランディンガーはこれまで調子に乗れていなかった印象でしたが、ここアラゴンで初のポールポジション獲得となりました。2位には安定感抜群のカリカスロ、3位にシーズン前半から好調でランキング2位につけるクルメナッハが入り、ランキングトップのクルーゼルは4番手スタートとなりました。

初のポールポジション獲得となったT.グランディンガー

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日本人唯一の参戦となる大久保光(KAWASAKI PUCCETTI RACING)は予選9番手。レースペースも良くなり、開幕戦から常にシングルフィニッシュを達成している大久保。決勝では上位でのフィニッシュを狙える位置につけました。

開幕から好調をキープしている大久保。狙うは表彰台と優勝だ!

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予選結果

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白熱のバトルはファイナルラップまで!激戦を制したクルメナッハがランキングトップに浮上!

決勝レースの気温は11℃と低く、風もあいまって体感気温がかなり低いコンディションとなりました。

スタートでは1コーナーでグランディンガーをカリカスロがパスしトップに浮上、後方では予選9位の大久保が6位まで順位を上げていきます。しかし順位を落としたラファエル・デローサ(MV AGUSTA REPARTO CORSE)が大久保、そして大久保のチームメイトであるルーカス・マヒアス(KAWASAKI PUCCETTI RACING)をもパスし5位まで順位を回復します。

トップ2であるカリカスロとグランディンガーのペースが良く、3位以下との差は広がっていきます。トップ2に離された3位のクルーゼルをクルメナッハが3周目の1コーナーでパス、さらに翌周にはデローサもクルーゼルをパスし4位に浮上。

3位に上がったクルメナッハはトップグループとの差をみるみる縮めていきます。そんなクルメナッハの真後ろでファステストラップをマークしたのがMVアグスタに乗るデローサ。3位、4位のペースが良く、レース後半にはトップ2台の真後ろまで迫ってきました。

後続が迫ってきたことに察知した2位のグランディンガーが残り7周の時点でカリカスロをパスしトップに浮上。しかし突き放すことが出来ず、残り4周の1コーナーでカリカスロ、デローサ、クルメナッハにパスされ4位に後退してしまいました。

残り2周でデローサがトップにたち、カリカスロ、クルメナッハの3人に絞られた優勝争いはファイナルラップへ。1コーナーでカリカスロをパスしたクルメナッハはバックストレートエンドでデローサのインに飛び込み追い抜きに成功。そのまま立ち上がり見事今シーズン2勝目をマークしました。

2位には初優勝にあと一歩届かなかったデローサ、3位にはカリカスロが入り、3戦連続の3位となりました。

大久保は8位でフィニッシュし、開幕から3戦連続のシングルフィニッシュとなりました。

バックストレートエンドでのオーバーテイクに成功したR.クルメナッハが接戦を制しトップチェッカー

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決勝結果

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開幕からヤマハの優勝が続いているWSS2019年シーズンですが、今回最後の最後まで魅せてくれたMVアグスタのデローサ。間違いなくアラゴンのレースを面白くしてくれた立役者でもあり、デローサの活躍はシーズンを通じてさらにレースをエキサイティングなものにしてくれるでしょう。

優勝まであと少し届かなかったR.デローサ。間違いなく今シーズンの台風の目になるだろう!

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そして今回もシングルフィニッシュとなった大久保、しかし結果には満足しておらず悔しいレースとなりました。今年はランディングスタイルの合わせこみも上手くいき、常に戦える位置にいます。今シーズン大久保の表彰台、そして初優勝が見られるかもしれません。今シーズンも大久保の活躍に期待しましょう!