手に入れたCR-Xは、ホンダがS800以来久々に開発したDOHCエンジンを積んだ85年式のSi。ブラックバーンメタリック/ゴシックグレーメタリックっていうSi専用カラーってのも魅力だったよね。
デジタル編集:A Little Honda編集部

伊藤嘉啓氏
バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン。ホンダだけではなく旧車にも滅法詳しい。そのため、ホンダ社内からも一目置かれる存在である。当然、写真も腕も一流だ。
そんな彼の愛車CR-Xのオドメーターはなんと68万5000kmを越え。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載【地球まで、もう少し。】を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。

前回の連載【地球に帰るまで、もう少し。】記事はこちらから!

今回は、CR-Xのパーツのお話。

カタログのイメージカラーもコイツだったし。当時はツートンカラーが流行ってて、西部警察に出てくるマシンRSことスカイラインRSは赤/黒だし、イニシャルDなんかも主人公が乗ってるのは『パンダトレノ』と呼ばれる、白/黒のハチロクだったり、今はルーフを塗り分けるのが多くみられるけど、当時はボディのサイドモール辺りで塗り分けるのが多かった。

そんなCR-Xは、85年9月のマイナーチェンジでツートンカラーは廃止されて、後期型は単色になっちゃうんだ。さらには前期型の特徴だったセミリトラのヘッドライトも、コストダウンのためなのかツートンカラー同様に廃止されちゃうし。色んな媒体等に『マイナーチェンジでヘッドライトは固定式に』って記述が多いけど、それは大きな間違い。ヘッドライト自体は前期型も可動はせずに、ライトフラップだけがホンのチョット持ち上がるって構造なんだな。

ここで、セミリトラのトリビアを少々。

この時代セミリトラを採用した国産車は、CR-Xの兄弟車でもあるセダンの『バラード』、いすゞ『ピアッツァ』と3代目『フェアレディZ』があったんだ。バラードとピアッツァはCR-Xと同様、ヘッドライト自体は動かずにライトフラップだけが持ち上がる。CR-Xとバラードセダンは、とても似たデザインのフロントマスクなんだけど、ライトフラップを動かすモーター以外は、ほとんだどパーツの互換性を持たないトコロがいかにもホンダらしい。

そして、Z31型フェアレディZはヘッドライト自体がライズアップする構造になってるって知ってた? セミリトラのトリビアは、この位にしておこう。