連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。第26回となる今回は、地味だったけどタイプR並みだった「アコードユーロR」です!です。(デジタル編集:A Little Honda編集部)
まずエンジンが気持ちいい。とくに5000~7000rpmのパワフルさはセダンに乗っていることを一瞬忘れさせてくれる。加えて、トルク感応型のヘリカルLSDを備え、ハイグリップタイヤのブリヂストンポテンザを履くためコーナリングは意のまま。インにぐいぐい入って行けるのだ。それでいて乗り心地はちょっと硬めのアコードって感じ。レカロ製シート、MOMO製ステアリングホイール、そしてアルミ製のシフトノブと雰囲気はタイプRに準じていた。
アコードユーロRは夢のまた夢となり…
何でこんなに詳しいかというと、当時、本気で購入を考えていたからだ。4ドアセダンだからファミリーユースもOK。ひとりで乗れば箱根も楽しめそう……と夢を膨らませていた。が、助手席を指定席とする奥方から「乗り降りしにくい」とクレームが。かつ「買うならフツーのアコードにすればいいじゃん」と。そこで私のユーロRへの夢は潰えることに。
後日談。2002年にチェンジした7代目アコードセダンにもユーロRがラインナップ。インテグラタイプR譲りの2L版K20型220psに6速MTを組み合わせていた。
2010年、知り合いが8年乗って手放すとの情報が。50万円以下だったら買うつもりだったが、何とディーラーが70万円を提示。そこまで奮発する気はなく断念。かくして私のアコードユーロRへの夢は完全に潰えたのである。