連載『ホンダ偏愛主義』。自他共に認めるホンダマニア・元Motor Magazine誌編集部員でフリーランスライターの河原良雄氏が、ホンダを愛するようになった理由を、自身の経験を元に紐解きます。ホンダ偏愛主義Vol.24は、ホンダが元気だった頃の縦置き直列5気筒エンジンのお話です!(デジタル編集:A Little Honda編集部)

このホンダの縦置き5気筒FFは、その後、ラファーガやアスコットに、さらに次なるインスパイア&セイバーに受け継がれる。直6は造らなかったホンダだが、直5でエンジニアの意地を見せたのかもしれない。ちなみに1989&1990年のF1ではマクラーレンMP4/5がチャンピオンを獲得している。1989年の鈴鹿での日本GPと言えば、最終ラップのシケイン、同じマシンを駆るアイルトン・セナとアラン・プロストが接触したのをご記憶の人も多いと思う。

そこに搭載されたエンジンはホンダ製3.5Lの72度バンクを持つV10。と言うことは片バンク5気筒。インスパイアのエンジンとは関係はないが、イメージをオーバーラップさせるのは私だけだろうか。30年近く前に、こんなホンダ5気筒物語があったのである。実にホンダは奥が深いメーカーだ。

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