ちっちゃくって可愛いモンキーは、その大きさのままに違った顔を持つ派生モデルを生み出していく。「ゴリラ」もそのひとつだがここでは「モンキー」にこだわってRとBAJA(バハ)を紹介しよう!

遊びの天才、ホンダの原付50ccレジャーバイク「モンキー」が2017年生産終了となりました。しかし2018年、モンキーが125ccとなって復活!この連載ではそんなモンキーの歴代車を1から振り返っていきます。

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スポーティな走りを追求したモンキーファミリーの異端児

1987 MONKEY R
●エンジン型式:空冷4ストロークOHC単気筒●最高出力:4.5ps/8,500rpm●最大トルク:0.42㎏-m/6,500rpm●車両重量:73㎏●燃料タンク:7.0L●サスペンション(前・後):テレスコピック・スイングアーム●タイヤサイズ(前後ともに):3.50-10●価格:15万9,000円

1980年代半ばのバイクブーム、レーサーレプリカブームがまさに最高潮を迎えていた1987年にデビューしたのがモンキーR。スチール製で剛性の高いツインチューブフレーム、リアサスはモノサス、本格的な油圧ダンパーを備えたテレスコピックフォーク、前後10インチホイールでフロントブレーキはディスクというレーサーレプリカ的なメカニズムは、小さいながらもスポーティな走りをターゲットにした造りで、歴代モンキーの中でも異色なものだ。

エンジンも通常のモンキーが3.1psなのに対し4.5psで、ミッションも加速重視に設定されていた。スタイリングもカウルこそ備えていないが、軽快な雰囲気のシートがタンク側面にまで回りこんだ、流麗でレーシーなデザインも魅力。

バックボーンタイプのツインチューブフレームはスチール製。エンジンはCDI点火、ボールベアリング支持のカムを備えたもので、最高出力は4.5psを発揮した。

リアサスペンションはモンキーシリーズで唯一となる、リンクレスのモノサスを採用。赤く塗られたスプリングがレーシーな雰囲気を漂わせる。

モンキーRをベースにしたアップハンドルバージョン

1988 MONKEY RT ●エンジン型式:空冷4ストロークOHC単気筒●最高出力:4.5ps/8,500rpm●最大トルク:0.42㎏-m/6,500rpm●車両重量:75㎏●燃料タンク:7.0L●サスペンション(前・後):テレスコピック・スイングアーム●タイヤサイズ(前後ともに):3.50-10●価格:16万5,000円

モンキーRベースのバリエーションモデル。アップハンドル化とステップ位置を前方に移動することでアップライトなポジションに変更。フロントフェンダーもアップタイプとされ、タイヤもブロックパターンでオフロード車風なイメージ。リアキャリアも標準装備された。

デュアルヘッドライトが眼を引く、オフロード車イメージのモンキー

1991 MONKEY BAJA
●エンジン型式:空冷4ストロークOHC単気筒●最高出力:3.1ps/7,500rpm●最大トルク:0.32㎏-m/6,000rpm●車両重量:59㎏●燃料タンク:4.0L●サスペンション(前・後):テレスコピック・スイングアーム●タイヤサイズ(前後ともに):3.50-8●価格:15万9,000円

1991年に姿を現したモンキーの新たなバリエーションモデル。当時のホンダ製オフロードモデルの中でも人気を集めていたXLRバハを想わせるデュアルヘッドライトを装着したことが何より眼を引く。さらに燃料タンクやシート、ゼッケンプレート風のヘッドライトバイザーなど、オフロード車イメージを再現。カラーリングも当時流行したブラッシュパターンを取り入れて、当時最新のオフロードテイストをモンキーのコンパクトなサイズで再現したユニークさが注目を集めた。

エンジンは最高出力は3.1psのままだが、モンキーR系のベアリング支持カムシャフトを備えるタイプ。電装系はバッテリーレス(12V)だ。

XLRバハと同じく、BAJA1000を走るオフロードレーサーをイメージしたデュアルヘッドライトを装着することで、モンキーのファニーさがさらに強調された。

前端が燃料タンク上まで伸びた、オフロードモデルそのままのシートデザインを採用。着座位置の自由度も高く、大柄なライダーが乗っても意外なほど快適だ。

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