ワクワクするって、こういうこと!
ひとしきり眺めて満足。そして走り出します。
《その1》から続いてます!
まずね、エンジン始動から既にヤバいんです。
特に2017年の10月にマイナーチェンジされて、最高出力が110馬力にアップした現行モデルが特にヤバい。
それまでのCB1300SFとは完全に別モノです。
キュルルッって軽くセルが回って、エンジンに火が入った瞬間……
ド、ゴオオオォォォー!!!
ってバイクが目覚めます。この時の迫力、ハンパじゃない……
ヤバい、これ絶対ヤバいやつだ……って乗ったことが無い人なら完全にビビるレベルです。
はマイナーチェンジ前と後で変化がものすごいんですよ。よく「ホンダのCBは優等生だよね」って言われたりしますが……
こんな優等生いるはずないだろ!って、ツッコミ入れたくなります(笑)
でも、なんか嬉しくなる。ワクワクする!
もうずっと走っていたい……
重量268kgの重量級ですが、基本、パワーでいろいろねじ伏せます(笑)
発進もクラッチをつなぐだけで余裕でいける。
そしてバイクまかせで動き出すと、もう瞬間的に感動します。そのパワー感です。
スピードなんて30km/hでいいんですよ。それでもこのバイクが秘めた『力』は全身に伝わってくるんです。
そして、重量級の車体なのに極低速の時速30kmでも超安定。どっしり構えてビクともしない!?
これ、スゲェ……ずっと乗っていたい。
その重量も武器にする
両足が地面から離れて、走り出すとCB1300は独特の世界を見せます。
これが不思議の塊。
試しに左右に振ると、全然重さを感じない。ヒラッと軽く動くんですよ。
重量感が完全に消えて無くなるんです。
でも、コーナリングになると、これがまた違う!?
動き始めはヒラリと軽く、狙ったラインにピタリと乗ります。ハンドリングは切れ味鋭いっていうタイプじゃないと思う。そういうのはCBRの世界ですから。
それより驚くのは狙ったラインをほとんど外さないことです。
イメージ通りにバイクが動く
排気量1300ccの巨体が手の内にあるような錯覚を覚えます。
普通に考えたら110馬力を使いこなすなんて到底無理。でも、それができる気がしちゃうんです。
このフィーリングを技術と積み重ねで生み出したのなら、ホンダはやっぱりとんでもないメーカーだと思います。
しかも、いまどきリヤ2本サスですよ? これはもはやクラシックの領域です。
でもバイクをバンクさせた状態でも、前後タイヤの接地感が手に取るように感じられる。
きちんと路面をトレースしてくれるんです。
その重量も武器に
そして、この安心感を生み出すのには重量も関わってきます。
車両重量268kgの重さを逆手にとって安定感に変換しているんです
走行ラインを定めた後は、そこから揺るがない。だからバイクを寝かせていくことを恐れません。
本当にコーナリング中は、路面に張り付いたような安心感に包まれます。
だからCB1300を動かすときには、ブレーキも重要です。
もちろん制動力も充分。重い車体をものともしない減速だって可能です。
でも、それよりバンクした状態から、フロントブレーキを使って車体を起こすのが簡単にできる!
本当に車体がよく出来ていて「バイクとして正しく動く」からこそ、です。バンク状態からフロントブレーキで起こして、逆側に切替す。
正統派のバイクの操りかた。それを確実に実践できるし、メリハリのある走りかたが楽しいんです。
これぞ王者の余裕!
あとはその安定感に護られて、スロットルオンするだけ。すごい安定感だから、それが誰でもできます。ゴウッ!っとマフラーが一発吼えて、加速態勢に移るんです。
このときのパワーの出方が綺麗で、減速から加速へのつながりがスムーズ。ちなみに現行モデルは、かなりレスポンスが良くなっています。でもギクシャクしない!
そして、加速感がもう……たまらん。ちょっと誤解を招きそうですが、これまた力技でねじ伏せていく感じが快感すぎる。気持ちいい!
やっぱり、バイクはこうじゃなきゃ!って思いました。
純粋に速いだけの世界じゃない。速いけど、それだけじゃないんです。
CB1300って、これに乗った人が全員「このバイク、最高かよ!?」って思えるバイクなんですよ。
それを生み出すために、あらゆる方面にたっぷりの余裕がとられています。
これが大排気量スポーツの決定版。これぞホンダのフラッグシップ。
王者の度量って、きっとこういうことなんでしょうね!