ホンダが自律機械として開発したロボット「ASIMO」

ASIMOってどんなロボット?

ホンダが自律機械として開発したロボット「ASIMO」。ASIMOは、AdvancedStep inInnovativeMobilityの意味で現在活躍しているのは2011年11月に誕生した2世代目である。

初代ASIMOは2000年に誕生した。現在は2011年に開発された2代目だ。

身長130cm、幅45cm、奥行き34cm、重量48kg。これが2代目ASIMOのサイズと重さだ。歩く(走る)速さは9km/hで、初代の6km/hから3km/h速くなっている。

この9km/hとはどのくらい速いのか。これは50mを20秒で走る速度である。思ったより速くない、50m走ならASIMOに勝てると考えた人は多いはず。これなら追いかけられても逃げ切れると。

フルマラソンを走りきれるか?

ではそれがフルマラソンならどうだろう。ASIMOは42.195kmを計算上約4時間41分で完走できることになる。そう、疲れ知らずだから。これに勝つのは難しい。ちなみにフルマラソンの平均タイムは男性が4時間30分ぐらい、女性が5時間5分ぐらいだという。つまり男女とも半分ぐらいの人がASIMOに負けるということだ。

初代ASIMOは6km/hだったが、2代目では最大速度9km/hで走ることができる。

ただし疲れはしないが、バッテリー切れはする。これはある意味、ロボットの疲れと言えなくもないが……。ホンダのデータによると満充電での稼働時間は歩行時で約40分だという。つまり40分以上走り続けられる体力があればASIMOに追いつけるというわけだ。

脚の可動部も広く、ボールキックもできる。全身の関節自由度は57自由度となる。

ただASIMOIには自動充電機能というのが実は搭載される。それじゃ、40分以上走れるのでは、と思ったのだが、ホンダによれば、その自動充電機能は停止、つまり止まっていないと使用できないということだ。フルマラソン中、40分後にASIMOが止まっていたら充電しているところだと思った方がいい。

ジャンプもできるし、手話もできる。さらに3人の同時会話も聞き分ける

さらに他にも問題がある。それは熱。実際にASIMOがフルマラソンを走る場合、しっかり冷却時間をとり、バッテリー交換やメンテナンスも必要となるわけだ。そう、計算では勝てないが、実際には完走できる体力があればだがASIMOにフルマラソンで勝てるかもしれない。

手話で「アイ ラブ ユー」を表現した。

水筒のフタを握り開けることも。

ASIMOは、ほかにもさまざまな機能を持っていて、片足や両足でのジャンプができたり、3人同時に話す内容を理解したり、手話ができたり、水筒のふたをとりその中味を紙コップの中に注ぐことができたりする。そのうちバイクに乗れたり、クルマの運転ができたりするかもしれない。

そんなASIMOには、栃木県芳賀郡茂木町にあるツインリンクもてぎのホンダコレクションホールに行けば会える。興味のあるひとはぜひ、足を運んでみてはどうだろうか。そこはリアルなASIMOをとても間近でみることができる場所である。ちなみにステージスケジュール「ASIMOスーパーライブ」を確認してから行くのがおすすめだ。