Z900RSとは完全に別モノです
そりゃもう、顔からしてZ900RSとは全然違うんですけどね、エンジンが基本的に同じでしょ?
しかも、大人気のZ900RSがけっこう現代的な動力性能を備えた「速い」バイクだったから、いくらスーパーネイキッドなスタイルとはいえ、そこまで違うもんなのか? と思ったのが第一印象です。
そしてスタイルはやっぱりイイです。カワサキはこういう強そうなデザインが本当に上手。
でも見た目だけじゃなかったんです。これ、けっこうヤバいやつかも……
もうね、びっくり……全然Z900RSと違う。
速っ!?
特に高回転域。1速とか2速の低めギアで7000回転以上だと、アクセルを開けるのをちょっと躊躇する迫力があります。
こっちがこのエンジンの本領か!? 二番底です。完全に騙された……
圧縮比の上がったエンジンの最高出力は、Z900RSより14馬力アップの125馬力。
低回転域ではカワサキ4気筒エンジンらしいゴリゴリ感もすこしありますが、そっちよりも高回転域が信条のようです。
ちなみに5000回転より上になるとシャキーンッ!ってスイッチが入ったように軽く吹け上がるんですよ。音もゴオオオッ!って、気分が盛り上がる。
これが……最初はビビりますが、だんだん気持ちよくなってきます。
すこしパワーに慣れてくると「キタキタッ!」ってゾクゾクッとなる感じですね(笑)
感覚が馴染むのが早い?
ちなみに最初は速すぎて軽く引いたんですけど(笑)、Z900は思った以上に短時間でライダーの感覚に馴染んできます。
不思議に思ってたんですけど、後で調べたらフレームが完全新設計でした。
納得……速さの裏にある鉄板の安心感のヒミツは多分コレですね。
よく見たらZ900RSよりも車両重量も5kg軽くなってます。あ、ホイールベースも20mm短いや。
あとコレ。スリッパークラッチです。これがある安心感は絶大ですよ。
だって、コーナーの進入でのシフトダウン時にエンジンブレーキが効きすぎて、リヤタイヤがロックする心配がないんですよ?
恐れずにシフトダウンできます。あると無しとでは天と地の差。ボクはもうスリッパークラッチを愛していると言っても過言ではありません。
ところで、足周りはやや固めです。ストリートでも不愉快じゃない、ギリギリの固さを見極めてきたっていう印象でした。
コーナーで高い負荷がかかった時を重視している味付けですね。
そんなZ900ですから……
やっぱり本領はコーナリング!
Z900RSと決定的に違うのは、がんばってバイクを深く寝かせなくても車体の総合力で自然に曲がってくれる感じが強いこと。
オン・ザ・レール感覚。
もっと寝かせよう!と思うと逆に曲がりすぎて、途中で車体を起こすハメになります。
車体任せでも自動的にZ900がうまく走らせてくれるので助かりました(笑)
ライダー身長/176cm
そして不思議だったのが乗車姿勢です。
ご覧のとおりアップライトで長時間乗っていても疲れにくいんですが、さっきの写真みたいに、コーナーで伏せ気味のフォームをとると、ものすごく自然に伏せられるんですよ。
ハンドルの位置と角度が良いのだと思います。 実話ですが、ボクは最初に勢いよく伏せすぎてヘルメットのアゴをタンクにぶつけたくらいでしたから(笑)
ライダー身長/176cm
乗車姿勢もコーナリングに照準を合わせているのだと感じます。
そしてシート高はZ900RSより低い795mm。210kgの重量で足つきも良いのがZ900の隠れた美点です。
でもね、ステップ位置がけっこう高いんですよ! そこにも本気を感じました。
バイクを買う理由って
まず、カッコいいこと。これはみんな外せませんよね。ボクはこれがいちばん大事(笑)
例えば「時速500kmで余裕で走れる高性能だけど、見た目が超ダサい」バイクがあってもボクは絶対に買いません!
まぁカッコ良さの物差しは人それぞれですけどね、でもZ900は誰が見ても、ちゃんとカッコいい! こういう“カッコいい”を毎回ハズさないカワサキはスゴいですよね。
じゃあツーリングでの快適性? うーん……ツーリングメインに使うなら、Z900じゃなくていいかな。
どっしりしたハンドリングのNinja1000のほうがおすすめ。本当に気合入れた旅をするなら、カワサキだったら、むしろヴェルシスX 250がいいですよ。
もちろん、Z900も楽しくツーリングできますけどね。他にもっと良い選択肢があるっていうだけです。
でも、そうじゃない。ピリッと緊張感があって、ドキドキする走りが欲しいんだ!って思うなら
だったら、Z900です。とにかくハートが燃える!
瞬間、息をつめてコーナーへ跳びこむ。高性能なシャシーが支えてくれているといっても、すこし危うさも感じるパワーとシャープなハンドリング。
走ることに集中して、他のことなんて考えていられない!
この充足感です。これがZ900なんだと感じています。
これですよ。この危うさも秘めたゾクゾク感、カワサキらしい!って思いません?
最初にも言いましたけど、このバイクはどこまでいっても「速さ」が軸足です。
だからひょっとすると、今の時代にZ900はマイノリティな存在かもしれません。
でもカワサキですからね、マイノリティであることにも誇りがあります。
優しいだけじゃない。
乗れるモンなら乗ってみな!
こういう挑発をしてくるバイク、今どきカワサキしか作れないでしょ!?
KAWASAKI/Z900
またまたカワサキ、やってくれるぜ(笑)
いま、キャンペーンやってます。高級金属マニアに朗報です。
Ninjaロゴ入りのチタンタンブラーが当たる!
って、チタン製のコップかよっ(笑)
さすがカワサキ……笑わせにきてるのか?そうなのか?
さぁみなさん、奮ってご応募はこちらから!(笑)