えてして直線がそのライディングのイメージを表現するモーターサイクルにおいて、曲線を押し出した車両は少ないのですが、今回紹介するのは1930年代に作られた曲線を全面に出したアートデコの世界から産まれたモーターサイクルです。
The Majestic
Majestic(マジェスティック)は1929年のパリ・モーターショウで発表され、センセーションを起こします。しかし前衛的すぎたかもしれないデザインは受けは良くても販売には繋がらず、1933年にはその歴史を終えてしまいます。
フランスで産まれたこの車両はGeorges Roy氏によってデザインされました。鉄板をつかったモノコックにドライブトレインを搭載してあります。
現存するのはわずか10台とも言われるこの貴重な車両はカリフォルニアのロス・アンジェレスにあるHeros Motorsに30年保管されていました。
500ccのChaise製オーバーヘッドバルブエンジンに始まり、すべての部品が手に入らない車両のレストアには多くの時間と労力を費やしたようです。
また更にオリジナル性を出すためにフランスのBernadet製のサイドカーを追加。
現代のネオクラッシっかと思わせる完成度の高さのこの車両はHeros Motorsのショールームに展示してあるそうです。こんな車両で可愛い彼女とピクニックなんてロマチックですよね。