来年はモトアメリカを走る・・・と思いきや?
2003年にAMAのフォーミュラXでタイトル獲得したスピーズは、2006年のスーパーバイク、2007年はスーパーバイクとスーパーストック、そして2008年はスーパーバイクの王者になりました。日の出の勢いで活躍した彼は、いずれのタイトルもスズキGSX-R1000で獲得しましたが、2009年のSBKデビューはヤマハに移籍して実現。なんとそのルーキーイヤーにSBKタイトルを獲得しました!
その勢いのまま、メンフィス生まれのスピーズは2010年からヤマハYZR-M1に乗ってMotoGPフル参戦を開始。初年度はランク6位、翌2011年は5位と着実に成績を残しますが、2012年度はランク10位と低迷。2013年はヤマハを離れてドゥカティに乗りますが、幾度の肩のケガが影響してその速さを取り戻すことができず、この年を限りにGPから引退しました。
じつはスピーズ、2018年からモトアメリカでドゥカティのパニガーレRに乗ってロードレースに復帰することを考えていたみたいです。またカワサキZX-10Rを、テキサスでテストしたとも語っています。AMA時代に光る速さを魅せたスピーズはまだ老け込む歳じゃないので、そのポテンシャルに興味のあるチームも多いのでしょう。
オフロードレーシングでの活躍も期待しましょう!
しかし、スピーズはモトアメリカで来期走らず、その代わりにAMAナショナル・エンデューロ・シリーズという、オフロード界のシリーズ戦に参戦することを決めたそうです。
世界最高峰2輪メディアのCYCLE WORLDのインタビューによると、「今の自分がMotoGPやSBKで通用しない人間であることがわかるくらいに、自分は十分賢いよ。でも自分はダートバイクに乗るのが好きなんだ。僕はジャン-ミシェル・バイルじゃない(※世界MX、AMAスーパークロス王者になった後、世界ロードレースGPにチャレンジしたフランスのレジェンドライダー)。だけど僕は、本当にダートバイクが好きなのさ。自分が何をできるのか自分で知りたい。また昔みたいにアメリカ中を旅するけど、18〜20歳のころと違って、今度は家族と一緒の旅さ」とコメントしています。
個人的にはモトアメリカでスーパーバイクに乗るスピーズも見てみたかったですが、ナショナル・エンデューロで王者になって、オンとオフ・・・ふたつの道でアメリカ王者になるスピーズの姿も、それはそれでぜひ見てみたいです。ともあれ、来年のスピーズの活躍を応援しましょう!
こちらは2011~2012年のヤマハ時代のスピーズの、MotoGPでの活躍を収録したムービーです。