SBK(世界スーパーバイク選手権)の最終戦カタールラウンドで、すでに王者を決めているジョナサン・レイ(カワサキ)が記録を打ち立てました。SBK史上初の3連覇ってのもスゴイですが、今回樹立したのは、最多得点というこれまたスゴイ記録でした。

パーフェクトウィンで記録更新!

まずレース1は、予選でポールポジションを獲得したレイが好スタート。チームメイトのトム・サイクス、ヤマハのアレックス・ローズ、プライベーターのシャビ・フォレスとファクトリーのチャズ・デイビスの2台のドゥカティがレイを追います。しかしサイクス、フォレス、ローズはトラブルや転倒で脱落。レイは独走で優勝し、2-3位はディビスとマルコ・メランドリのドゥカティ勢が占めました。

翌日のレース2。これにレイが勝利すると、2002年にホンダ時代(VTR1000SP2)でコーリン・エドワーズが記録した1シーズン最多ポイント記録=552ポイントを更新することになります。

リバースグリッド式のレース2はデイビスが好スタート。しかしレイも序盤に2位に浮上し、トップのデイビスを抜くタイミングを伺います。そしてデイビスと年間ランキング2位を争うサイクスは3周目転倒でリタイア。これでデイビスはランキング2位の座を確保しましたが、その後ハイサイドを起こしてかろうじて転倒には至りませんでしたが、レイにレースリーダーの座を明け渡してしまいました。

そしてレイは見事シーズン16勝目をゲット! シーズン11勝で552ポイントのエドワーズを上回る、556ポイントを獲得して記録を見事更新しました。なおレース2の2位はデイビス、3位はヤマハのローズが獲得しております。

カタールラウンドを見事パーフェクトウィンで終え、最多得点を更新したJ.レイ(カワサキ)。強すぎ!のひと言です!

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来シーズンのSBKは、勢力地図が変わるか? 期待しましょう!

さて振り返ると、相変わらずのカワサキファクトリー・・・と言うかジョナサン・レイの強さが光った今年のSBKでしたね。先日発表されたレギュレーション改定では、吸入制限のリストリクターに変わり、個別に採用されるレブリミットによる性能調整が特徴です。そして「コンセッションポイント」という強いマシンに対する縛り的ルール、またフレーム、前後サスペンション、エンジンパーツの承認部品のプライスキャップなど、よりコース上のトップをめぐる競り合いが増えるようにしたいという運営側の思惑が感じられます。

はたして来年は、どんなシーズン展開になるのか・・・鬼が笑いますが、来年が楽しみです!

SBKカタール レース1
1 J.レイ        Kawasaki GBR   1'56.228
2 C.デイビス      Ducati GBR 4.944
3 M.メランドリ      Ducati ITA 10.405
4 E.ラバティ      Aprilia GBR 12.052
5 L.サバドーリ      Aprilia ITA 12.339
6 T.サイクス        Kawasaki GBR 15.587

SBKカタール レース2
1 J.レイ         Kawasaki GBR   1'57.061
2 C.デイビス       Ducati GBR 1.961
3 A.ローズ         Yamaha GBR 4.185
4 M.ファン・デル・マーク Yamaha NLD 5.843
5 X.フォレス       Ducati ESP    8.987
6 M.メランドリ       Ducati ITA 14.675

2017 SBKランキング
1 J.レイ          Kawasaki GBR     556
2 C.デイビス         Ducati GBR     403
3 T.サイクス        Kawasaki GBR    373
4 M.メランドリ       Ducati ITA      327
5 A.ローズ         Yamaha GBR     242
6 M.ファン・デル・マーク  Yamaha NED     223
7 X.フォレス        Ducati  ESP     196
8 L.キャミア        MV Agusta GBR    168
9.J.トーレス        BMW   ESP    158
10 E.ラバティ        Aprilia   IRL     157