今年第40回記念大会を迎える”コカ·コーラ"鈴鹿8耐。この、日本で最も有名なロードレースイベントに1度でも優勝することはすべてのライダーにとって大きな名誉でありますが、過去39大会の歴史のなかには1度ならず、複数回優勝したグレートライダーが存在します。この連載は、そんな8耐マルチ-タイム・ウィナーを紹介していきます。今回は目下連勝記録継続中の 中須賀克行です!

全日本JSB1000で7度の王者に輝く名手!

1981年に北九州市で生まれた中須賀は幼少期からポケバイに親しみ、青年になってからは大学に通いながらロードレース活動を続けるようになります。2000〜2004年は全日本250ccクラスに参戦。2005年からは現在に至るまでJSB1000クラスに参戦。5連覇を含む7度のタイトルを獲得するなど、日本のエースライダーの地位についています。

中須賀が鈴鹿8耐に、初めて正ライダーとして参戦したのは2006年のことでした。この年から長年所属したSP忠男レーシングチームから、YSP&プレスト・レーシングでJSB1000に出場するようになった中須賀は、中富伸一と組んでヤマハYZF-R1で出場。予選は5位でしたが、決勝ではアクシデントに見舞われ残念ながら154周でリタイアでした。

2007年はリタイア、2008年は5位、2011年と2012年はリタイア、2013年は8位、2014年は4位と、全日本王者ながら中須賀にとって鈴鹿8耐の表彰台にはなかなか手が届かない状況が続きました。しかし2015年にヤマハは久々に鈴鹿8耐におけるファクトリー参戦を再開。この決断により、状況は一変することになります。

2015年、新型のYZF-R1が与えられた中須賀と組んだのは、現役MotoGPライダーのポル・エスパルガロとブラッドリー・スミス。最強マシンと最強ライダーたちのコンビネーションが炸裂し、この年ヤマハ・ファクトリー・レーシング・チームは予選から決勝までライバルを圧倒。ついに中須賀は悲願の鈴鹿8耐初優勝を達成しました。

2016年、ヤマハYZF-R1を駆る中須賀。この年は全日本JSB1000クラス、V7を達成しています。 ©︎鈴鹿サーキット/モビリティランド

翌2016年は、P.エスパルガロと新加入のアレックス・ローズと組んで、再び完勝で2連覇を達成。第40回記念大会となる今年は、A.ローズと新たに加わるマイケル・ファン・デル・マークの布陣で鈴鹿8耐3連覇の偉業に中須賀は挑みます。6月25日にオートポリスで開催された、「 全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦九州モーターサイクルフェスタ2017」のJSB1000クラスでは、ついに今期初優勝を達成! この勢いを維持し、鈴鹿8耐で活躍できるか、乞うご期待です。

ヤマハ 2016年鈴鹿8耐ダイジェスト

youtu.be