その昔、コウノトリは人間の赤ん坊を届ける役目を負っていた。しかしある頃から、より効率的なビジネスを志向し始めた彼らは、両親の元に届けることに失敗してしまった18年前の事件をきっかけに、赤ん坊ではなく普通の荷物を運ぶ宅配事業を営むようになっていた。
ところが、次期社長の座を嘱望されていた主人公ジュニアは、予期せぬ事態により禁断の赤ん坊の運搬をしなければならなくなるーー。
ところが、次期社長の座を嘱望されていた主人公ジュニアは、予期せぬ事態により禁断の赤ん坊の運搬をしなければならなくなるーー。
赤ちゃんの愛らしさにメロメロになる映画
赤ん坊を両親の元に届けるという大切な役目を忘れ、宅配業者と成り下がったコウノトリたち。ところが、赤ちゃんを届けるという古いパンフレットを偶然見つけた少年が、弟欲しさに赤ちゃんを届けるようオーダーを出してしまったことから騒動は始まる。
うっかり生まれてしまった一人の可愛い赤ちゃんを放置できず、宅配チームのエースであるジュニアは自ら密かに赤ちゃんを運ぶ決意をするが、事故で翼を怪我してしまい、飛ぶことができなくなる。
そこで、18年前にお届けに失敗して人間社会に送り届けられずに成長した少女チューリップと共に、彼女が開発した飛行機を使って赤ちゃん運搬に乗り出す。
旅中 赤ちゃんに魅入られた狼たちの追跡や、赤ん坊の存在を隠そうとする会社側の陰謀工作に苦しみながら、ジュニアとチューリップは必死に両親の元へと急ぐ。
コウノトリが赤ちゃんを運んでくるという昔ながらの言い伝えをベースに作られた、心温まるファンタジー。
可愛さ最強の赤ちゃんを守り、両親に届けようとする少女と鳥のバディムービー
この手のアニメーション映画では定番のバディムービー。人間と鳥というコンビが愉快だ。
ただ、この映画の見所はとにかく可愛い赤ちゃん。動きといい表情といい、ちょうど良すぎるわがままぶりといい、可愛すぎて、見ていれば必ずメロメロになる。
この映画は、少子化問題に悩む先進国では、教育テレビで流すべき作品かもしれない。もっとも、ほんとに赤ん坊を運んでくるのがコウノトリであると子供が信じたら、ちょっと困る、だろうけれど。