日本の人気ゲームを原作にしたアクションホラーの傑作シリーズ「バイオハザード」の最新作にして最後の作品。人類をアンデッド化し、絶望のどん底に追い込んだ張本人アンブレラ社と、人類の救世主アリスの最後の戦いを描く。
バイオハザード(生物危害)を引き起こして人類を絶滅に追い込んだアンブレラ社と戦う、救世主アリスの最後の戦い
バイオテクノロジーのアンブレラ社。その創設者が難病の娘のために開発した、どんな細胞でも修復する奇跡の治療薬T-ウィルスは、人類の福音であるかのように思われた。しかし、T-ウィルスには人間をアンデッド(ゾンビ)化する副作用があった。
そのことを知った創設者は開発プロジェクトを中止しようとしたが、金儲けに目が眩んだパートナー、アイザックス博士に殺害され、問題は隠蔽されてしまう。その10年後、T-ウィルスは巨大地下研究所(=ハイブ)内の事故(バイオハザード)によって拡散されてしまい、人類はほぼ全滅する。
T-ウィルスに感染しながらゾンビ化せず、彼らを駆逐する力を持つ女性戦士アリスは、これまで人類の生存のため必死に戦い続けてきたが、自体を好転させることはできずにいた。
その彼女に、(創設者の娘を模した姿を持つ)アンブレラ社のAI ”レッドクイーン”が接触し、ハイブに戻って散布用の抗ウィルス剤を手に入れるよう指示する。レッドクイーンは「さもなければ48時間以内に人類は絶滅する」と予言する。
これまで敵対してきたレッドクイーンの言葉に半信半疑ながら、アリスはハイブに向かうが・・・・・。
全ての謎が解け、全容を理解できるカタルシス
ながらく続いた戦いの日々も本作で終わり。
アリスの出生の秘密を含め、全ての謎が解けていく。
事故で拡散してしまったT-ウィルスの”バイオハザード”なのに、なぜアンブレラ社はそれを肯定し、人類が滅んでいくのを助長するような動きをしているのか。アリスに託された使命とはなにか?
長年にわたって続いてきたシリーズも大団円を迎え、観客は大いなるカタルシスを得るだろう。
日本発のSFホラーの傑作は、映画作品としても実に素晴らしいエンディングを迎えることができた。喜ばしい限りだ。