周りから見ても、きっと私は楽しそうには見えないだろう・・・・
頑張ろうと思う、その気持ちばかりが空回りして、心が疲れてしまったあなたに、Kawasakiは新しい憩いの場を用意している。
カワサキ プラザは、新たなカワサキブランドの専門店です。
カワサキモータースジャパンは、
よりいっそうの「おもてなし」をお客様へお届けするため、
カワサキ プラザネットワークを全国展開いたします。
新入社員の憂鬱な日々
一生懸命仕事しているのに、評価されない。
毎日謝ってばかりの私。希望を持って就職したのに、最近会社に行くのが億劫なほど。きっと周囲の人も、私、辛そうに仕事をしているようにしか見えないんじゃないかな。
毎日楽しそうにしている人はたくさんいるのに。
何気なく立ち寄ったカワサキプラザ
そんなとき、ふと目についた、Kawasakiのサインボード。
カワサキって、たしかオートバイのメーカーだ。なのに、まるでおしゃれなカフェのような雰囲気に誘われて、私はふらふらと中に入っていた。
中にはもちろん新しくて綺麗なオートバイたちが何台も陳列されていたけれど、おしゃれな服や、お店の外観から期待しちゃうカフェも併設されていて、オートバイショップのイメージとはだいぶ異なる空間がそこに広がっていた。
初めて間近に見るオートバイたちは、大きくて堂々としていた。
なんとなく圧倒されて眺めていると、お店の人が自然に近づいてきて、私にコーヒーを出してくれた。オートバイショップなんて、もっと油臭くて機械や工具がばらけている、とっても男臭い場所と思い込んでいたけれど、ここはとにかく小洒落てて、気持ちが落ち着く。コーヒーを出してくれたお姉さんにそう言うと「私もここで働くまではそう思ってました」と微笑んでくれた。
彼女は私にお店の奥にある整備の作業場を覗かせてくれた。
そこは私が想像するオートバイショップのそれに近かったけれど、予想以上に綺麗で整然としていた。そしてそこで働く人たちは、思った以上に若くて、生き生きと仕事をしている。
私の反応が面白かったのか、コーヒーを出してくれたお姉さんは、作業場の整備士の人を呼んでくれた。彼は一台のオートバイを店の前まで出してくれると、オートバイに触れるのが初めてな私のために、エンジンをかけてくれた。
ドドンっ! 思った以上に大きな音と、小気味いい振動が、私を包む。新鮮な驚きの後に、私は声を立てて笑っている自分に気がついた。オートバイってすごい!まるで生き物のように、大きな体を震わせるようにして、今にも動き出せる準備をして、誰かが跨ってくれるのを待っている。その姿をみて、私は、なんて楽しそうなんだろう、そう思った。
目の前で、走りたそうにウズウズと体を震わせるオートバイを見ながら、いまは免許は持っていない私だけど、もしかしたらいつか取りにいっちゃうかも。そんな気がした。少なくとも免許を持っていなくて、乗ってあげなくてごめん!みたいな、申し訳ないような残念なようなそんな気がしたのだ。
そのとき私は思った。私が楽しくないのは、私が楽しそうに見られないのは、結局自分のせいだと。目の前のこの大きなオートバイのように、いまにく走り出したそうにウズウズしていれば、誰でも乗ってあげたくなる。だったら、私を見て「この人は仕事をすることが楽しくてしょうがないんだな」と周りの人に思ってもらえたとしたら、きっとみんなも私と一緒に仕事をしたくてしょうがなくなってくれるんじゃないかな?
そんなことを思いながら、私はお店を出た。オートバイの振動は私の体に共鳴し、私のココロを震わせた。
しばらくは私は、この元気を持ち続けられるだろう。いつしか心の震えが収まってしまったら?
そしたらまたここに来る。そうしよう。私はお店を出て歩き出しながら、自分が笑ったままでいることに、気がつかなかった。