KATANA1135R。レーシングカンパニーでありパーツメーカーであるヨシムラが、2000年に最後のカタナと銘打って発売された1100台のファイナルエディションをベースに作り上げた、コンプリートモデル。地球上でわずか5台のスーパーカタナ、それが1135Rです。
Photo : 松川忍/車両・写真協力:ヨシムラジャパン
Photo : 松川忍/車両・写真協力:ヨシムラジャパン
限定5台だけ製作された1135Rは、たとえばベ ースモデルをもっと多く確保していても、これ以上の台数を製作するのは難しかっただろう、と言えるほどの仕上がりだ。コンポーネントは、後に発売された零フィフテ ィほど贅を尽くしたものではないが、1135Rが製作された当時の、走りを意識したヨシムラらしい チョイスで構成されている。(文:中村浩史)
『日本のバイク遺産 カタナ伝』では、6ページにわたり、この1135Rの特集をしています。
黒光りするボディと、オリジナルから40Kg以上も軽量化したうえで、55psを上乗せして150psオーバーのスペックを授かったものの、それでもあくまでストリート仕様に収められた、本当に乗りこなせる一台。ほぼ全てにおいてヨシムラの技術の粋を込めて手を加えられながらも、カタナの本質を残した、いや、カタナそのものと言える存在。
いまでもヨシムラは、この1135Rの所在をすべて把握しているといいます。
世界にたった5人しかいない幸せ者は、これからもずっと、ヨシムラの魂とともにオートバイライフを送るのだ。(文:中村浩史)
現オーナーの誰かが手放すまでは、絶対に手に入らない珠玉のカタナ。
我々にできることは、写真を見てよだれを垂らすことだけなのです・・・。