スズキGPのレジェンドとなったジュニア!
1990年代から世界ロードレースGP(現MotoGP)ファンだった方は覚えていると思いますが、2000年にケニーJr.はスズキRGV-Γ500に乗って、最高峰GP500ccクラス王者になりました。スズキがGPの最高峰でタイトルを獲得したのは、あのケビン・シュワンツの1993年の戴冠以来の出来事でした。
ヤマハ、そしてモデナスKR3で、父のチームロバーツに在籍してGPを戦った6年間は、ロバーツJr.はお世辞にも活躍した・・・とは言えない成績でした。しかし、スズキファクトリーに加入した初年度の1999年は4勝を記録しランキング2位を獲得。ホンダNSR500でないと、タイトルは取れない・・・という状況が続いた1990年代後半の時代において、ロバーツJr.とRGV-Γ500の活躍は大いにファンの注目を集めました。
そして2000年は冷静なレース運びと、ここぞという時の速さを発揮して、4勝でタイトルを獲得。親子でGP最高峰ウィナーとなる歴史初の偉業を達成しました。2002年以降のMotoGP時代も、ロバーツJr.はスズキのライダーとして参戦しますが、戦闘力不足で再び低迷。2005〜2006は父のチームに戻り、チーム・ロバーツのKR211Vに乗りました。
レジェンドの息子、という恵まれた境遇がプラスに働いた面もありますが、それゆえに実力を発揮仕切れなかった面も、ロバーツJr.にはあるのかもしれません・・・。ともあれ、彼を最後にスズキに乗ったチャンピオンは今まで存在しておらず、そのタイトルの価値の高さもあって、多くのスズキファンやGPファンは今でも忘れることなく、彼の偉業を讃えております。
楽しそうにホンダXR100に乗るロバーツJr.の姿を動画でお楽しみください!
こちらの動画は、2002年のケニー父の"ランチ"で行われた、フラットトラックのトレーニングの様子をおさめたものです。そこでは多くの生徒に交じって、ケニーJr.がホンダXR100で走りを楽しんでいる姿が映し出されています。
世界最高峰の戦いでは、厳しいプレッシャーと同乗でマシンを走らせないといけませんが、そういうものから解放されたような、楽しげな雰囲気をロバーツJr.はXR100での走りで醸し出しています。そんな貴重なチャンピオンのオフショットを、ぜひ動画でお楽しみください。