2017ダカールラリーはボリビアに入り、これまでの灼熱地獄から雨と高山障害が敵となるステージに入った。風間晋之介はStage4で76位と、これまでのアベレージを24位近くも上げる快調ぶりを見せたが、最後にウェイポイント(経由地)を見逃してしまい3時間のペナルティ。しかし、自分がミスっても最後まで走り切れれば結果的に順位が上がるのだがダカールだ。

ボリビアの沿道で待ち構える大観衆

HRCはStage4で厳しいペナルティ

今年こそ! と気合いを入れるHRC勢にとっては痛いペナルティが課された。指定外の場所で給油を受けたということで、これまでトップを快走していたホアン・バレーダを筆頭に、HRCのライダー全員はステージ4で1時間のペナルティを受けてバレーダは総合7位まで順位を下げることになってしまった。
結果、現在のトップはハスクバーナのクインタニラ、2位にKTMのワークナー、3位もKTMのスピッコという順番。

ペナルティになることを知らずにしたことなのか、それとも覚悟の上なのかはこちらではわからないが、本来の走り以外の部分でこうして遅れを取るのは、HRCを応援するファンにとっても非常に不本意だ。過去にもHRCのライダー(に限らないが)はゴールにつきながらチェックを受けなかったり、速度制限区間での速度オーバーしたりしてペナルティを課された事件もある。1分1秒を詰めることでさえ大変なのに、ペナルティで大幅にタイムを失ってしまうのは非常に残念だ。

とはいえ、ライバルであるKTMも順調ではない。今年も優勝が期待されていたエースライダー、トビー・プライスは足を骨折してStage4で今回のダカールをリタイアしてしまった。
悪天候のため短縮されたStage5は、ナビゲーションの難しいルートだった模様。ここをトップで戻ってきたのはサム・サンダーランド(KTM)、2位にパウロ・ゴンサルベス(HRC)、3位はビベレン(ヤマハ)。サンダーランドは総合でも首位に立った。
 

スタートを待つ晋之介

高山には適応できている晋之介

さて、風間晋之介は、ステージ4をMOTOクラス総合76位で無事にゴール。しかし3時間のペナルティを受け、ステージ105位、総合99位という結果。「凄いスケールのアンデスの風景」(風間深志)を走る晋之介だが、先日までの暑さと打って変わっての寒さと雨、高山病への恐怖と闘っている。

「ボリビアでは観衆が凄く、沿道に冗談じゃなく10万人も人が集まっている。この熱気は凄い!」(風間深志)。

ビバーク地

マディ具合がわかるピット風景

キャンプは標高3700mで、しかも雨。そこにテントを張っての宿泊なので、晋之介だけでなく風間深志も体力的にきついようだ。晋之介は高山に適応できているそうだが、それでも体力の消耗が激しく疲れが溜まってきている様子。しかし、ここまでステディに来ているだけに、ぜひ焦ることなく最後まで走って欲しい。

なお、休息日(1月8日、日本時間1月8日深夜)には、キャンプにいる風間親子からのライブ中継が行われる予定。詳細はまたアナウンスするのでぜひチェックしてほしい!
 

風間深志のほうが高山には苦労している模様。それでも現地からレポートを送ってきてくれている