ブレイク・ライブリー主演のサバイバルスリラー映画。
亡き母が教えてくれた秘密のビーチでサーフィンを楽しむ医学生のナンシーは、突如巨大なサメに襲われる。必死に泳いで岩場に逃げ果せたものの、サメは彼女を執拗に狙い、その場から身動き取れなくなってしまう。岩場から岸までわずか200メートルながら、その距離は絶望的に遠い・・。果たしてナンシーは、サメから逃れて、生き残ることはできるのか?
亡き母が教えてくれた秘密のビーチでサーフィンを楽しむ医学生のナンシーは、突如巨大なサメに襲われる。必死に泳いで岩場に逃げ果せたものの、サメは彼女を執拗に狙い、その場から身動き取れなくなってしまう。岩場から岸までわずか200メートルながら、その距離は絶望的に遠い・・。果たしてナンシーは、サメから逃れて、生き残ることはできるのか?
本作はサメに狙われる恐怖を描くパニックムービーであるが、決してB級ではない、実に上質だ。水着姿で巨大なサメに狙われ、海の上に”閉じ込められてしまう”女性が、医学生としての知識と勇気だけを武器に必死に過酷な状況に抗う。その姿は突如として牙を剥き、闇の顔をのぞかせる人生を具現化しているかのようであり、誰にでも訪れる恐怖の時間に抵抗する我々自身でもある。
サメはジョーズを思わせるほど巨大で、悪賢く、しつこくてしたたかだ。海岸は日常であり、岩場は突然訪れる悪夢のようなトラブルの中で立ち尽くす自分の足場である。恐ろしいトラブルを体現するのが他ならぬサメである。
人は時として、理不尽とも思われるトラブルに見舞われるものだ。そのとき、ナンシーのように恐怖をこらえながら、冷静になすべきことをなすことができるか?パニックムービーの形を取りながらも、日常に潜む偶発的な災厄の恐怖を描き出していると言ってもいいだろう。
プロットもそうだし、脚本もいい。ブレイク・ライブリーの演技も(姿態も)実に良い。