「ガキの頃は年をくえば立派な大人になるのかと思っていた」
そう思っていた全ての元子供たちへ

「ガキの頃は年をくえば立派な大人になるのかと思っていた」

子供ながらに私もそう思っていた。立派な大人になると言う程大それたものじゃなかったが、母親が書いていたような大人びた文字が書けるようになるだとか、ピーマンのような苦い野菜が食べられるようになるだとか。

でも、いざ大人になってみると子供の頃と大差はない。そんな時、ふと思う。
自分が子供の時は確かに存在した、大人びた大人っていったい何処にいったのだろう。

大人になった私には見つける事はできないけど、今の子供たちには当時の私と同じように、私も大人びた大人に見えているのだろうか。

そう。立派な大人になる気もないし、なれる気もしないけど、だけど聞きたい。