テロリストに占拠されたホワイトハウスから、大統領を救うSP マイク・バニングの活躍を描いたアクション映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』の続編。今回の舞台はロンドン。謎の死を遂げた英国首相の葬儀に集結した40ヵ国以上の首脳達を狙った同時多発テロから、マイクは再び大統領を護りきれるか??
日本の首相もフランスの大統領もあっさりと殺害される大規模テロ、というより戦争が勃発。
前作をはるかに凌ぐスケールで展開するアクション。ちょっと笑ってしまったのは、イタリアの首相が愛人と観光気分でくつろいでいる様子だが、とにかく事態は深刻だ。
前回ホワイトハウス占拠という大パニックを逃げ延びたアッシャー米国大統領だったが、今回はとにかく破壊され尽くすロンドンの街中を逃げ惑う。ヘリで逃げればミサイルで撃ち落とされ、車で逃げればトレーラーで吹っ飛ばされて横転する。いったいどこへ逃げればいいの!?と観ている我々も、混乱の極みに陥ってしまうのだ。
テロを引き起こしたのは中東の武器商人であり、米国のドローン空爆によって暗殺されかけ、親族を多数失ったことへの復讐が動機だ。彼らにとっては西欧側から仕掛けられた戦争であり、何人虐殺しようが正当性は自分たちにあると考えている。
本作の中で主人公マイクは、テロの首謀者達を容赦なく殺害していくが、そのアクションにスカッとしつつも、根深い対立する世界の相互不信と怨念に想いを寄せると、少々暗澹たる気分にさせられてしまう・・・。