2016スーパーフォーミュラ選手権の最終戦が10/29-30、鈴鹿サーキットで行われました。
すでに結果はご存知かと思いますが、改めて振り返ってみましょう。

今回は日曜に決勝レースが2回行われる2レース制でボーナスポイント獲得のチャンス。混沌としているタイトル争いはここ鈴鹿での速さで決まります。
ということは土曜日の予選の順位が非常に重要、なのです。

その予選ですが、ポイントリーダーの関口雄飛選手がまさかの13番手。前戦SUGOでの圧倒的勝利から最も有利と目されていたチャンピオン候補に黄信号、2レースとも後方からの追い上げを強いられることに。

一方ランキング2位の国本雄資選手はレース1で2番手、レース2で3番手と、好位置からのスタート。

ランキング3位のアンドレ・ロッテラー選手は4番手、5番手スタートとやや出遅れ。決勝レースでは得意のスタートダッシュに賭けるのか。東條エンジニアとのコンビで毎年チャンピオン争いに加わる優れたドライバー、スーパーフォーミュラが世界から注目され続けるのも彼の功績が非常に大きいのです。

そしてレース1、レース2ともにポールポジションを獲得したのは昨年のチャンピオン石浦宏明選手です。予選1位のボーナスポイントによりランキング4位に浮上。2年連続チャンピオンの可能性がグッと高まり、警戒すべき相手はチームメイトの国本選手。チームガレージ内の緊張が高まります。

翌日曜、午前9時45分にレース1のフォーメーションラップがスタート。気温は17度、この季節この時間としては暖かい方。石浦選手、国本選手、野尻選手そしてロッテラー選手の順に隊列が通過。

そして19周のレース1がスタート。トップで130Rを駆け抜けるのは2番手スタートの国本選手。ロッテラー選手がこれに続き、ポールの石浦選手は3番手に後退。どうやら国本選手とロッテラー選手のスタートが抜群に良かった模様。国本選手とロッテラー選手はレースペースでも3位以下に差をつけ始めます。

19周のレースでは大きな順位変動もみられず、後続に安全なギャップをキープしたまま国本選手がトップチェッカー。2位ロッテラー選手、3位石浦選手。

13番手スタートのポイントリーダー関口選手は攻めの走りで8番手までポジションを上げるも、41号車バンドーン選手に接触したことで30秒加算のペナルティ。18位フィニッシュとなりポイント加算できず。

石浦選手、チームメイトの優勝を祝福するも内心穏やかではないハズ。チャンピオンの背中は何を物語るのか。

レース1の勝利により国本選手はランキングトップに。以下、関口選手、ロッテラー選手、石浦選手と続きますが関口選手は苦しい状況。実質的にこの表彰台3人にタイトル争いは絞られたようです。
次回は午後のレース2、そしてチャンピオン決定の瞬間をお届けします。
(PHOTO:井上雅行)