世界最高峰の戦いを演じたライダーたち。その中でも目映いばかりの光を放ち、僕たちを魅了して止まなかった伝説のライダーがいる。ここでは、そんなレジェンド・ライダーと世界で活躍した日本人ライダーに焦点を当ててその栄光の軌跡を辿っていきたいと思います。

筑波のアルバイトからホンダのエースへ

(Racing オートバイ MotoGP GRAPHICS 2016©モーターマガジン社)

www.motormagazine.co.jp

岡田忠之がレースを始めたのはかなり遅く、高校卒業後にロードレースデビュー。21歳となった88年に国際A級昇格、全日本ロードレースの250ccクラスに参戦。翌89年にはホンダからNSR250を貸与され、全日本タイトル獲得。翌年ワークスチームのチームHRCに移籍、90年、91年にも全日本250ccクラスを制する。そして4連覇を目指した92年、ヤマハの原田哲也とのタイトル争いは、同着優勝など激戦となるが、岡田は僅差で敗れ4連覇は成らず。しかし93年からは世界GPの250ccクラスへの挑戦が実現する。

WGP・鈴鹿8耐成績

(Racing オートバイ MotoGP GRAPHICS 2016©モーターマガジン社)

www.motormagazine.co.jp

【WGP】
1993 WGP250 HONDA NSR250 8 位
1994 WGP250 HONDA NSR250 2 位
1995 WGP250 HONDA NSR250 4 位
1996 WGP500 HONDA NSR500V 7 位
1997 WGP500 HONDA NSR500 2 位
1998 WGP500 HONDA NSR500 8 位
1999 WGP500 HONDA NSR500 3 位
2000 WGP500 HONDA NSR500 11 位
【8 耐】
1995 HONDA RVF/RC45 優勝
1999 HONDA RVF/RC45 優勝

WGP参戦初年度、同時期にステップアップしてきたヤマハの原田哲也がいきなり世界タイトルを手にしたのに対し、岡田はランキング8位。しかし、翌年は全く立場が入れ替わり、最後までタイトル争いを繰り広げるという躍進を見せます。そして1996年、最高峰クラスにステップアップすると同時にポールを獲得するなど実力を開花させ、最高峰クラスで日本人最多の4勝という記録を樹立しました。その記録は現在でも破られておらず、多くのライダー達の目標となっているのです。