SBK=世界スーパーバイク選手権最終戦カタールのレース1が、現地時間土曜日に開催されました。年間王者をほぼ手中にしていたジョナサン・レイは2位に入り、見事"キング・カール"ことカール・フォガティ以来となるSBKタイトル2連覇を達成しました!

後半戦最強ライダーのC.デイビス(ドゥカティ)がまたまた優勝!

土曜日の予選順位トップ6は、上からレイ、ニッキー・ヘイデン(ホンダ)、チャズ・デイビス(ドゥカティ)、シルバン・ギュントーリ(ヤマハ)、トム・サイクス(カワサキ)、アレックス・ローズ(ヤマハ)の順でした。

レース1は、デイビスが好スタート。ヘイデンもレイを抜きますが、すぐに抜き返し先頭のデイビスを追走します。優勝してチャンピオンを決めたいであろうレイですが、終盤戦になって速さを見せつけるデイビスとドゥカティのコンビネーションは、ここカタールでも圧倒的な強さをみせました。順位はそのまま、デイビスが5連勝を達成! レイは2位に入り、現在ランキング2位のサイクスに逆転不可能なポイント差をつけて、見事2016年の年間王者となりました。

終盤戦になって圧倒的な強さを発揮するC.デイビス(ドゥカティ)。ランキング2位のT.サイクス(カワサキ)の427点に対し、この勝利で420点と7点差に接近。残り1レースで年間2位の座が狙える位置まできました。

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SBK連覇を連覇することの難しさ

公道用市販スーパースポーツをベースとし、改造制限が厳しいSBKマシンは、資本力の差が出やすいMotoGPと比べると各メーカーの戦力が均衡しています。またライダーの実力も均衡している群雄割拠状態なので、連覇することが難しいです。2000年代に入ってからはその傾向がより強くなり、21世紀のSBKで連覇を達成するライダーは今まで皆無でした。

近年はカワサキファクトリーがライバルメーカーに対し、一歩抜きん出た強さを発揮していますが、それでも連覇を果たしたのは2015、2016年のレイが初でした。その前の連覇は、C.フォガティ(ドゥカティ)の1998、1999年のタイトルですから、レイの偉業がいかに素晴らしいものかわかります。

SBKでは難しいとされる連覇を、21世紀では初めて達成したJ.レイ(カワサキ)。安定した速さを1年通してキープした結果です。

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なおレース1の3〜6位は、ギュントーリ、サイクス、ヘイデン、チャビ・フォレス(ドゥカティ)、ローズの順でした。今年未勝利だったヤマハファクトリーが3位表彰台を獲得し、来季のヤマハの活躍への期待が少し膨らみました。

今年はケガにも泣いたS.ギュントーリ(ヤマハ)が3位獲得!

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今シーズンのフィナーレとなるレース2は現地時間日曜日に行われます。最後のレースの勝者は誰になるのか? 注目しましょう!