最初のCBは125ccの2気筒エンジンを搭載していた。公称最高出力は15psだったが海外のジャーナリスト、ユーザーは、だれひりとしてこの数字を信じなかったと伝えられるそれほどまでに高出力だったのは、レースに勝つためのマシーンだったからだ。1959年のことである今日流に言うなら、CB92はCBR125RRである。だが、1978年に6気筒のCBXが出現するまでホンダのオンロードスポーツモデルのすべてがCBを名乗っていた。そんなCBの歴史を辿っていきたいと思います。

イギリス製650ccに勝つべく造られた:CB450

(Bikers Station©モーターマガジン社)

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1960年代半ば、ホンダはすでに生産台数では世界一の2輪メーカーとなっていた。しかし、メインマーケットの北米で人気を得ていた650㏄の英国製並列2気筒車に対抗できる大型車を持たなかった。そこでホンダは、それらを上回る性能を持つ新兵器としてCB450を発売したのである。
 CB450最大の特徴は、DOHCという当時のハイメカニズムエンジンを採用したことだ。今でこそDOHCは当たり前の機構だが、その当時はレーシングエンジンと一部のホンダ製4輪車エンジンに採用されていただけで、オートバイの量産車としては国内初のものだった。そして、排気量は英国車群の650㏄よりも200㏄小さい450㏄。これは、GPレースで培ったホンダの技術力を持ってすれば、OHV650㏄に匹敵する性能をDOHC450㏄で得られるという自負によるものであったろう。こうして生まれたCB450は、リッター100psに近い43ps/8500rpmの最高出力を発揮する。これはOHV650㏄のそれと同等であり、最高速度180㎞/h、ゼロヨン加速13.9秒のデータも、一部の英車には及ばないもののトップレベルにあった。

このCB450は、国内ではスポーツバイクを愛するライダー達に支持を受け、レースなどで活躍したが、重要な北米では芳しい販売実績を上げられませんでした。その理由としては、HONDAは大排気量車を造った経験がなかった為、車体の完成度、中でもコーナリング性能で英車を超えることが出来なかった為だと言われています。