スーパーGT選手権、これまでGT500クラスについてお伝えしてきました。ですが、真のクルマ好きにはFIA-GT3マシンを中心に争われるGT300クラスにこそ、GTレースの醍醐味があるといえます。
またプリウス、86、BRZといった日本独自のJAF-GT規定マシンの活躍も注目です。
まずは開幕戦、岡山国際サーキットから。
ポールポジションはJAF-GTの25号車VivaC 86 MCが獲得。2番手に65号車LEON CVSTOS AMG-GT、3番手7号車Studie BMW M6とFIA-GT3マシンが付けます。
一度は開いたトップ2台の間隔は徐々に詰まっていき、テール・トゥ・ノーズの争いを繰り広げるも順位は変わらず、ピットインのタイミング。
31周終了時にピットインした65号車は左側2本のみタイヤ交換という作戦で、その4周後にピットインした25号車をかわし首位に。そしてその後は独走状態に。
4号車グッドスマイル 初音ミクAMGが、8番手スタートから驚異の追い上げで25号車をパス。2番手に浮上します。
一度は順位を下げるも、安定したペースで走行する7号車BMWは3番手にポジションを回復。
優勝65号車AMG、2位4号車AMG、3位7号車BMWと、FIA-GT3勢が表彰台を占拠。祝杯を交わす、左から4号車片岡龍也・谷口信輝組、65号車蒲生尚弥・黒澤治樹組、ヨルグ・ミューラー・荒聖冶組。JAF-GTマシンの最高位は25号車土屋武士・松井孝允組の6位でした。
続いて第2戦、富士スピードウェイです。
ポールスタートの55号車ARTA BMW M6 GT3に、2番手25号車86、3番手31号車プリウスapr GT、4番手7号車BMWと続きます。BMW M6の直線番長ぶりは先代Z4から受け継いだ血統か。
25号車をかわした後、7号車のトラブルにより2番手を走行する31号車の後方より、3号車B-MAX NDDP GT-Rが追い上げてきます。
55号車、31号車のピットインでトップに立った3号車は、自らのピットストップでも作業時間の短縮に成功。55号車BMWを従え周回を重ねます。
SCの導入もあり、2回目のピットストップでタイヤ無交換作戦をとった25号車が55号車の前でコース復帰します。この後白熱した2番手争いは、激しく抵抗する25号車を55号車が力でねじ伏せ決着。
2回目のピットアウト後も首位を守り続けた3号車が、日産応援団の大歓声の中トップチェッカーを受けます。
表彰台の真ん中に立つ、3号車星野一樹・ヤン・マーデンボロー組。GT-RはGT500クラスとのW優勝です。55号車小林崇志・高木真一組は次の富士(第5戦)こそ、と心に誓ったことでしょう。JAF-GT勢今季初表彰台は、マザーシャシーの25号車が達成しました。同じくマザーシャシーの18号車UPGARAGE BANDOH 86も4位に入り、今年もFIA-GT3 vs JAF-GTマシンは互角の勝負となりそうです。
このGT300クラス、第6戦までの模様を3回に分けてお送りします。
最後まで「逃げちゃダメよ~♡」 (PHOTO:井上雅行)