マイバッハの最高級モデルがプルマン

メルセデス・ベンツ日本は、メルセデス・マイバッハのラインナップに「メルセデス・マイバッハS600プルマン」を2016年9月15日に追加し、受注を開始した。価格は8800万円である。

1920年代から美しいスタイルと贅を尽くした高級感で人々を魅了した伝統の名車が「マイバッハ」である。そのマイバッハは、メルセデス・ベンツブランドの傘下で「メルセデス・マイバッハ」として生まれ変わった。

このプルマンは、そのメルセデス・マイバッハの頂点に君臨するモデルなのである。またこのモデルは完全受注生産で、日本市場向けの年間生産台数は僅少となっている。

Sクラスより長い全長は、なんと6500mm(6.5m)!

メルセデス・マイバッハS600プルマンの全長は6500mmとなり、Sクラスよりも1000mm以上も長い。ホイールベースはなんと4418mmだ。

その心臓部に収まるのは、最高出力530ps(390kW)、最大トルク830Nm(84.6kgm)を発生する6L V型12気筒ツインターボエンジンである。トランスミッションは7速オートマッチックの「7G-TRONIC」を組み合わせている。

前席と後席の会話はスピーカーを経由する

後席は、電動で収納可能な対面シートとなる。また収納した際には座席表面部分のディスプレイを使用することができるようになっている。

さらに電動で上下、かつ透明度の調整が可能なパーテーションウォールも備える。このパーテーションウォールを閉めた際は、前席と後席の会話はスピーカーを経由してすることになるのだ。

ちなみに、ショーファーがドアを閉めない場合でも乗員が室内にあるボタンを操作することにより、電動でリアドアを閉めることも可能だ。

メルセデス・ベンツ・プルマンリムジンの歩み
メルセデス・ベンツのプルマンとしてもっとも有名なのはメルセデス・ベンツ600プルマンである。このモデルに量産の超高級仕様が導入されたのは1965年である。しかしプルマンの名を持つメルセデス・ベンツの高級リムジンの伝統はさらにそこから遡っている。
1960年に「アデナウア・メルセデス」の愛称で親しまれているモデル300のプルマン仕様が3種類制作されているのである。そしてその後W100モデルシリーズを経て、Sクラス109および126モデルシリーズのプルマン仕様車(特別生産モデル)や140および220シリーズのプルマン仕様車(こちらはいずれも量産)が生まれている。