CB92が登場した1959 年。そこから続くCBの歴史は日本のスポーツバイクの足跡そのものとも言える。歴代CBは様々な顔を持つが、どれひとつとってもその骨格を形作っているものは、やはり“ スポーツ” であった。そんなHONDAが誇るCBシリーズの歴史を振り返っていきたいと思います。
20年経っても100年経っても、ヨンフォアの輝きは変わらない!:CB400FOUR
(オートバイ Classics©モーターマガジン社)
赤いタンクに光る「スーパースポーツ」の文字に心が踊る。美しい曲線のエキゾーストパイプに見とれてしまう。
スリムで低いシートに跨ると、ステップが意外と後退した位置にマウントされている。コンチハンに手をやるとごく緩い前傾になる。当時「正にモーターのごとくスムーズかつ無振動に回る」と評価されていたSOHCフォアに火を入れると「ゾォーン」と低くまとまった集合サウンドが響き渡る。体にエンジンの鼓動が伝わってくる。もっと静かで振動がないっていう印象があったから、これは意外だった。現代のバイクの振動のなさに慣れているからだろうな。現車のコンディションが最高のため、レスポンスは極めて良好。こんなに吹けが良かったのかと驚いたくらい。
「おお400、おまえは風だ」の名コピーに誰もが心を踊らせたCB400FOUR。何十年もの時を経ても、メンテナンス次第ではあるが、色あせないその走りが永遠のスーパースポーツと感じさせる名車である。