CB92が登場した1959 年。そこから続くCBの歴史は日本のスポーツバイクの足跡そのものとも言える。歴代CBは様々な顔を持つが、どれひとつとってもその骨格を形作っているものは、やはり“ スポーツ” であった。そんなHONDAが誇るCBシリーズの歴史を振り返っていきたいと思います。
世界を震感させたドリーム750:CB750FOUR[K0] (オートバイ Classics©モーターマガジン社)
本田宗一郎に「誰が乗るんだ」と言わしめたCB750FOUR。何人ものバイク乗りの夢を実現したバイク、ドリームCB750KO。
昔欲しくてたまらなかった頃、ジムカーナの講習会でKOに乗って教えている人がいた。8の字もものスゲー速く、アクセルターンまでやっていた。その人によると「安定感もトルク感もあって凄く好きだね。でもZ2よりは立ちが強いけどネ」と言っていたっけ。
目の前にある。ピカピカのKOに跨ると、それはまさに鉄の塊。サイドスタンドを払って起こしても、サスはほとんど動かない。直接足に重量が伝わってくる。キーはステムパイプの下にある。のぞき込みながらイグニッションを回してスタート。「ゴロォー」と歯切れの良い音が4本マフラーから吐き出される。と同時にグルングルン回るフライホイールの振動が伝わってきた。スロットルはネチッとした手応えだが、エンジンは確実にそれに合わ
せて回転が上昇する。
1968年10月26日、第14回東京モーターショーに国産車初のナナハン、量産世界初の並列4気筒エンジンを載せたライダーの夢とも言えるモンスターマシンが登場しました。それがこのCB750FOUR[K0]だったのです。このアップハンドルにしがみついて、多くのライダー達がオーバー200km/h を夢見て走り続けました。