びょ〜んと大勢のマシンが一斉にジャンプ・・・でも、このタイトル写真はモトクロスのものではありません。アメリカの伝統的なレースカテゴリー、TT=ツーリストトロフィーのヒトコマなんです。

アメリカのTTって、マン島のTTとはカンケーあるの?

一般にみなさんが「TTレース」と聞いて連想するのは、英国・マン島のマウンテンコースで行われる公道ロードレースのことだと思います。アメリカで開催されているTTも、その語源は同じツーリストトロフィーなのですが、マン島TTレースとはその内容がだいぶ異なります。

アメリカでは伝統的にフラットトラックレースが人気ですが、TTはその一ジャンルです。左コーナーのみのオーバルコースではなく、ジャンプと右コーナーを交えたレイアウトのコースで開催されるのがTTの特徴と言えるでしょう。

1966年のアスコットTTで勝利した、エディ・モルダーのT120TTスペシャルを掲載するトライアンフの広告。過去のTTでのトライアンフの勝利数や、木箱から出したままのストック車で勝ちましたよ! と誇らしげなコピーが並びます。1960年代は、トライアンフがTTで大活躍した時代でもありました。

www.triumphtalk.com

1960年代ころまでの時代は、TTは公道用モデルをベースにした競技車両が使われることが多かったです。そんな背景から、ツーリストトロフィーという競技名が付けられたワケですね。現代のTTマシンはモトクロッサーベースが主流ですが、昔から変わることないTT用マシンの特徴としては、オーバルのフラットトラッカーが安全策としてフロントブレーキを備えていないのに対し、フロントブレーキを備えている点です。

基本的にはフラットトラック競技なので、TTのコーナリングではスライド走法を駆使します。

www.motoamerica.com

迫力満点! 日本でも流行ったら面白い・・・と思います!

なおタイトル写真は、ペオリアTTのジャンプを写したものです。イリノイ州にあるコースで行われるペオリアTTは、長い歴史を誇るTTイベントのひとつです。ここの名物は高速ジャンプからの右コーナー。着地後すぐに右コーナーがあるので、なかなかスリリングなシーンを見ることができます。

2015年のペオリアTTのジャンプシーン。ハイスピードのビッグジャンプが見ることができる、絶好の観戦ポイントです。

www.dirtbikes.com

近年は、日本国内でもフラットトラック人気が盛り上がりつつありますが、TTのジャンルについては開催されたという話は聞いたことがないですね・・・。非常にエンターテイメント性が高いモータースポーツなので、日本でも流行ったら面白いかも・・・と思うのですが、どうでしょうね? まぁ、ただでさえ雨の多い日本では管理の難しいフラットトラックのコースを、TTのために用意するのは非常に大変でしょうけど・・・。

TTの迫力については、下の動画でチェックしてみてください! 13回ペオリアTTで勝利した名手、クリス・カーのペオリアのジャンプの仕方を解説する動画と、2014年AMAプロ・フラットトラックの動画の2本立て?です。

The Jump

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2014 AMA Pro Flat Track - Peoria TT - Part 1 - SPEED SPORT - MAVTV - Racing

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