4月に岡山で開幕した2016スーパーGT選手権は年間8戦でシリーズチャンピオンを争います。
5月に予定されていた第3戦オートポリスが、熊本地方の地震の影響により延期。
第3戦は11月最終ラウンドもてぎでの代替開催となり、現在第2戦までが終了しています。
実質的に3レース目となる第4戦は、7/23,24にスポーツランド菅生で開催。
前回の富士スピードウェイ戦より2ヶ月以上ものインターバルとなりますが、ここでこれまでのレースを写真で振り返ってみましょう。

2リッターターボエンジンを搭載し、ニッサン、トヨタ(レクサス)、ホンダが凌ぎを削るGT500クラス。まずは開幕戦となった4/9,10岡山国際サーキットでの模様から。

2015年度でスーパーGT500クラスのドライバーを引退した脇阪寿一選手のセレモニーが決勝レース前に行われました。通算11勝、シリーズチャンピオン3回を獲得した通称「ミスターGT」には我々カメラマンに対しても温かく接していただき感謝しています。大変お疲れ様でした。
今年は6号車「LEXUS TEAM LeMans WAKO'S」の監督としてチャンピオンを狙うことになります。またスーパー耐久シリーズや86/BRZレースではドライバーとしての活動を続けるということです。

土曜日の予選セッション、Q1でトップタイムを出したのは何と今回がGT500デビューレースとなる 46号車「S Road CRAFTSPORTS GT-R」の 千代勝正選手。「TEAM IMPUL」の星野一義総監督もビックリで思わず握手。あまりにイケメンなので後ろから撮りました。

ポールポジションが決まる予選Q2では、レクサス勢が速さをみせました。37号車「KeePer TOM'S RC F」の平川亮選手が2年連続となる岡山でのポールを獲得。2番手となった6号車「WAKO'S 4CR RC F」の監督から「速すぎるワ」とのクレームか。

GT-Rのドライバー達からは「してやられた感」がありあり。1号車「MOTUL AUTECH GT-R」のロニー・クインタレッリ選手と46号車の本山哲選手。でも決勝に向けては「心配ナイネー」
そう、彼らが履くのは「本番」に強いと評判のミシュランタイヤなのです。

翌日曜4/10、14:45に82周の決勝レースがスタート。特に波乱もなく、レクサス勢のワン・ツーの後方から3台のGT-Rが追う展開です。さらにその後方に4台のレクサス、GT-Rが1台。

ハイブリッドシステムを降ろして2016シーズンを戦うホンダNSX CONCEPT-GT勢は、予選では後方に沈みました。決勝でも徐々にレクサス、ニッサン勢から遅れをとり始めます。

レース序盤、トップの37号車が2番手の6号車以降に差を広げる快走をみせます。それを逃がすものかと3番手の1号車が6号車に徐々に接近。レクサスRC F対ニッサンGT-Rのバトルが幕を開けます。

28周目に6号車を抜いた1号車ロニー・クインタレッリ選手は、そのままの勢いでついにトップの37号車に追いつき激しくプッシュ。タイヤの限界を感じていた37号車ジェームス・ロシター選手は無理をせずに35周でピットイン、平川亮選手に交代です。

暫定のトップとなった1号車はその3周後ピットインします。ここでピット作業の速さで定評のある1号車NISMOのクルーは、交代した松田次生選手を難なく37号車の前へ送り出すことに成功。40周が終了し全車のピットインが完了すると「MOTUL AUTECH GT-R」は完全に首位に立ち、そのまま82周を走りきり貫禄のトップチェッカー。

1号車の独走劇の後方で、レース終盤に観客を大いに沸かせたのが2番手争いでした。37号車ポールゲッター平川選手と、46号車Q1最速ドライバー千代選手が10周にもわたりテール・トゥ・ノーズ状態。順位こそ変わりませんでしたが、若手2人の熱く冷静な戦いにファンは大満足だったことでしょう。

苦戦を強いられたホンダ勢の最上位は100号車「RAIBRIG NSX CONCEPT-GT」
トップから1周遅れの10位でフィニッシュ。

歓喜のロニー選手と抱擁する松田選手、もう何度も見てきた光景です。ディフェンディングチャンピオンの1号車「MOTUL AUTECH GT-R」、強過ぎじゃありません?

いかがでしたでしょうか。次回は第2戦、富士スピードウェイ編をお届けしますね。
(PHOTO:井上雅行)