フロイド・メイウェザー・Jr.とマニー・パッキャオという2大スターが引退したボクシング業界で、最も強く、最も輝いているスターといえば、やはりトリプルGこと、ミドル級最強の男ゲンナディ・ゴロフキンと、そのほぼ唯一のライバルと目される、サウル・カネロ・アルバレスだが、その2人の対決はどうやら2017年に持ち越されることが明らかになった。

元々はWBC世界ミドル級王座を獲得したカネロと、ゴロフキンの対決は2016年末には実現するものと考えられていた。

しかし、カネロはWBC世界ミドル級チャンピオンのベルトを返上し、しばらくゴロフキンとの一戦を避ける方針を明らかにしたことで、ファンからは非難と失望の声が上がっていた。

カネロは1階級下のスーパーウェルター上がりであり、ミドル級の適正体重である160ポンド(72.57キロ)での試合に対してまだ自信が持てなかった、ということだろう。ゴロフキンは正真正銘 ミドル級の骨格と強靭な肉体を持ち、そして史上最強とも言えるハードパンチャーだ。そのゴロフキンと戦うには準備不足と判断した、ということだろうし、同時に30代半ばになってきたゴロフキンの年齢的な衰えを期待する、という作戦でもあるだろう。

いずれにしても、2017年秋の対戦予定、と言ってもまだ契約締結したわけでもないらしく、まだまだ流動的のようだ。

ファンにとっては最大のスーパーファイトであり、これまであまり対戦相手に恵まれず金を稼げていないゴロフキンにとっては、最大の稼ぎどころ、である。
また、カネロにとってもゴロフキンを倒して、真のスーパースターであることを証明したいはずだ。

続報を首を長くして待つほかないのだが、この両者に限っては、幻の対戦、となることだけはないはずだ。